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REPORT

岡山県知事に聞く「移住希望者への情報発信」7日間のお試し移住も

伊原木隆太(岡山県知事)

先輩移住者のリアルな声を発信し、お試し移住を促す岡山県。ワーケーションや二拠点居住への関心層にもアプローチする。こうしたコミュニケーション戦略の背景にある考えを伊原木隆太知事に聞く。

岡山県知事
伊原木隆太

東京・有楽町で開催した「暮らしJUICY!岡山県フェア」で移住促進PRを行った。

「移住は“試運転”が大事。急いで家を引き払い、いきなり移住するのはお勧めしません。わざわざ移り住んだのに、辛い思いをして人生台無しになった、なんて胸がつぶれます。食べ物は口に合うかとか、観光や出張等でかかわりを深めて、少しずつ慣らしていただいて。まだ引き返せるうちに家を借りて、近所の人とかかわって、これなら住めるな、という確信の度合いを高めてほしいです。実際に過ごしてみると、居心地の良さが実感できるのが岡山。会社の転勤で来た人からは『こんなにいいところなら、住み続けたい』とよく言われます」。

岡山県の伊原木隆太知事は11月7日、都内で開催された移住促進フェアで、メディア向けPRを行い、こう話した。同県では、モニターを募り7日間の移住体験ができる施策を実施。伊原木知事は、その体験者らとの鼎談も行った。

フェア会場で行われた鼎談。「日本のエーゲ海」と称される瀬戸内市牛窓などで、2歳の娘さんと1週間のワーケーションを体験した小川彩香さん(サントリーホールディングス勤務)と、岡山・東京の二拠点居住を実践する杉本和歳さん(タイラーデザイン事務所代表)に、岡山暮らしについて、伊原木知事が話を聞いた。

地域の実情が把握できるように

都道府県「幸福度」ランキング2021で6位と、前年38位から大きくランクアップした岡山県。雨の降る日が少なく「晴れの国」と呼ばれ、地震が少ないことも魅力のひとつだ。

現在、他都道府県への転出者が転入者を上回るものの、東日本大震災後は一時的な転入者増があった。岡山県への避難者数の推移を見ると、震災直後の2011年だけでなく、2012~2013年も伸びを見せた。

「西日本の大都市に避難した人たちが、改めて移住先を検討し、岡山に移り住む動きがありました。『いろいろと聞いてみたら、他の地域と比べて災害の心配が少なく、住みやすいらしい』と岡山を選んでもらえたのは誇らしいことです。先輩移住者が後輩のためにつくってくれているネットワークもあって、移住してきた人が馴染めるように取り持ち、助けてくれています」。

もちろん不便な点も...

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