2020年8月、長期ビジョン「TOK Vision 2030」を発表した東京応化工業。統合レポートでは、自社を取り巻くステークホルダーを改めて整理し、それぞれに対する価値創造のあり方を過去、現在、そして未来の取り組みにまとめている。
2020年、設立80周年を迎えた東京応化工業(TOK)。半導体製造分野における微細加工に不可欠な感光性材料である「フォトレジスト」の世界トップメーカーとして、国内外に化学薬品を提供するBtoB企業だ。2018年度からは、アニュアルレポートとCSRレポートを融合させた『統合レポート』を広報 CSR部、EHS部が中心となり発行。メインターゲットは、機関投資家を中心とした株主・投資家であるが、TOKを取り巻くステークホルダー全般を対象として作成されている。
成長を語るには過去を語る
2021年8月に発行した『統合レポート2020』では、2020年8月に発表された長期ビジョン「TOK Vision 2030」について説明。「豊かな未来、社会の期待に化学で応える“The e-Material Global Company”」の経営ビジョンのもと、ありたい姿を定量・定性両面でまとめている。
「サステナブルに成長していく私たちの姿を、よりビジュアル化して、ステークホルダーに示す狙いがあります。また従業員に向けても、『これに向かって進んでいこう』という指標にしてもらいたい狙いがありました。ポイントは、2009年からこれまでの事業改革や中期計画などの方向性、目標などをまとめたことです。100年企業を見据え成長を語る上では、これまで私たちが歩んできた...