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BtoB 新コミュニケーション

強化する、スリーエムの動画広報

スリーエム ジャパン

対面コミュニケーションが制限されるウィズコロナ期において、広報手段も変化。スリーエム ジャパンではウェビナーや動画を使った広報を強化しているという。日本で広報活動するにあたってのポイントや、BtoB企業ならではの難しさについても聞いた。

科学の楽しさを自宅で同社社員が解説
小学校高学年を対象にしたオンライン動画コンテンツ「サイエンス アット ホーム(Science at Home)」。同社では、子どもたちに科学への関心を持ってもらうため、30年以上にわたり「3M 夏休み子ども科学実験館」などの取り組みを国内各拠点で行ってきた。コロナ禍は、実際に開発や研究に携わる社員が登場し、科学の楽しさを解説する動画を作成。実験動画(英語音声・日本語字幕付)もあわせて公開。自宅学習やリモート学習のカリキュラムなどにも活用できる。第1回コンテンツ「大きなフィルムをきれいに貼る仕組み」ではカスタマーテクニカルセンターの川島氏が「カーラッピング」の際に使われる空気が入ってもきれいに貼れる仕組みを説明した。

DATA
広報部広報室 非公開
従業員数 約3000人

    キーワード

    #サイエンス #化学・電子素材 #教育支援 #リモート学習 #動画活用

米国に本社を持つ化学・電子素材メーカー スリーエム。「サイエンスの力を活用し人々の生活を豊かにすること」を理念に置き、日本では1960年から活動する。

メッセージのコントロール

同社の広報部長を務める赤沼友子氏は他の複数の外資企業でも広報経験があるが、スリーエムならではの広報の難しさをこう語る。

「対象が幅広く、つかみどころがないところですね。5万5000以上の製品がある中で、どういう会社かを、どのステークホルダーに、どのようにして伝えるのか。各対象に対して同じ印象を与えられるよう、メッセージをコントロールするのが非常に難しいと感じます。また、グローバル企業の広報で苦労するのが第一に言葉。英語では1フレーズでニュアンスが伝わる言葉でも直訳では日本では受け止めてもらえません。その翻訳の部分にリソースがかかります。さらに日本は感情に動かされるケースが多く広報でもストーリーが重要ですが、グローバルではファクトが重視されるため、なかなか元々の想いの部分や経緯が落ちてこないことも多いです。なぜその情報が必要かを本部に説明し、聞きだし、そこからさらに...

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