美容室向けヘアケア・化粧品メーカーのミルボンでは、ヘアケアへの関心の高まりとともに、SNSを通じた顧客とのファンづくりを行い、美容室の店販力をサポート。コーポレートブランドの認知活動にも取り組んでいる。
ヘアカラーをはじめ、シャンプー、トリートメント、スタイリング剤を製造・販売しているミルボン。商品を販売代理店に卸し、美容室に販売。一般顧客は美容室から商品を購入するBtoBtoC事業を行う。
一般顧客のヘアケアへの関心の高まりを受け、ヘアケアメーカー自体の信頼性や認知度を高め、美容室の店販力をサポートしようと、コーポレートブランドの認知活動にも取り組む。そんなミルボンが、2020年以降、強化するのがファンとの関係構築を目的にしたSNSの運用だ。UGC(顧客によるSNS上の口コミ)を生む、重要な顧客接点と位置づけ、公式Twitterは12.5万フォロワー、Instagramは5.6万フォロワーとつながる。
「かつてのブランドとファンとの関係性は、ブランド側から一方的なコミュニケーションを図ることが多くありました。しかし、近年では関係性が変化し、ブランド側とファンの双方向のコミュニケーションで関係性が構築されるようになってきました。SNSはこの双方向のコミュニケーションをとることに適していて、より距離の近い関係性を構築できるようになりました」とSNSマーケティングを担当する経営戦略部の池田氏は振り返る。
Twitter12.5万フォロワーへ
2017年開始の公式TwitterはKPIをフォロワー・エンゲージメントそしてUGCとし①Twitterに寄り添った運用 ②ファンにフォローしてもらう運用 ③バズ・拡散・流入・送客のきっかけになる運用の3ステップで伸長させている。
「一定のフォロワー数がないと、投稿を見に来た人も『人気がないのかな』と感じてしまいます。まずはTwitterに寄り添う運用として、お客様が当社について言及した投稿を公式アカウントからリツイートし、フォロワーを増やしていきました」。加えて実施したのが、Twitterのトーン&マナーを意識した投稿だ。種類の多いスタリング剤の選び方をまとめ、手書きしたクリエイティブでツイートしたところ、1万件近い「いいね」があった(図1)。
次のステップで行ったのが、ファンにフォローしてもらう企画投稿。「おうち時間でもっときれいに」のハッシュタグで、ヘアケア知識を紹介する投稿を重ねた上で、過去にツイートしたヘアケアをいくつ実施しているか、問いかける...