テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、実際に人気番組の制作者にインタビューしメディア対応の極意を聞き出します。
『日曜日の初耳学』 |
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毎日放送制作の教養バラエティー番組。TBS系列で2015年4月から毎週日曜日22時に放送。今知るべき情報を番組MC林修氏とともに掘り下げる。

(左から)番組MCを務める林修、大政絢。
番組の形とは、完成形はなく、時代と視聴者にあわせ、変化し続けるもの。長く続いている番組は例外なく、この「法則」に当てはまる。
アップデートし続ける番組
今回取り上げる『日曜日の初耳学』もまた、変化を模索し続け、進化を遂げてきた番組のひとつだろう。
『初耳学』という番組名の通り、司会を務める林修氏が、「初めて耳にする」情報を届けるという番組のコンセプトは、番組開始時の2015年から変わっていない。だが、番組開始当初の林修氏が様々な「雑学クイズ」に答えるという形式から、少しずつ変化を遂げてきている。現在の番組では主に、林修氏が注目の人物に話を聞く「インタビュアー林修」と、旬の情報を掘り下げる「初耳トレンディ」から構成されている。
制作者は何を思い、番組を絶え間なく磨き上げてきたのか。番組開始時からディレクターとして制作し、現在は総合演出を務める田中良憲氏に、話を伺った。
「日曜の夜といえば、憂鬱になりがちな時間です。だから、前半の『インタビュアー林修』では気持ちが前向きになり、後半の『初耳トレンディ』では身近な情報を知って、ポジティブになれる。それが一番、番組をつくるうえで大切だと考えています」。

総合演出 田中良憲氏。
専門家の熱がポイント
番組の柱である「初耳トレンディ」。広報担当としては、ぜひとも自社の商品を「トレンド」として、取り上げてほしいところだろう。番組で取り上げる「トレンド」は一体、どのようにして、発掘するのだろうか。「ネットや雑誌はもちろん情報源として参考にしています。ですが、それ以上に有益なのが、出演していただく専門家の方からの情報です。専門家とじっくり語り込む、そこから出てきた内容を大切にしています」。
出演者でもあり、貴重な情報源でもある専門家。「『初耳トレンディ』で大事にしているのは、専門家の持っている熱です。説明に熱がこもっているほど、面白くなるからです」。複数の...