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いっしょに未来を会議する 私のSDGsアクション

フォーリンデブはっしーが考えるSDGs×食

フォーリンデブはっしー

2030年に向け活発化するSDGsの取り組み。実践には“未来”の姿を描くことが不可欠。本コーナーでは多様なフィールドで活躍する人たちと共に、理想の未来を考えていきます。

フォーリンデブはっしー
お肉博士とお米ソムリエの資格を持ち、年間1000軒以上を食べ歩くグルメエンターテイナー。レストラン&お取り寄せグルメに特化したInstagramはフォロワー数27万人を超えるほどの人気。農林水産省の国産食材アンバサダー、総務省の地域力創造アドバイザー、UUUM株式会社の顧問なども務める。2020年3月、16年間プランナーとして在籍した電通を退社し独立。

外食部門の個人としてブログやInstagramで多くのファンを持ち、“食のエンターテイナー”として活動するはっしーさん。食業界が抱える社会問題に、“楽しく”挑む。

若い世代に楽しく広める

──SDGsにどんな認識を持たれていましたか?

一般の人にとってはとっつきにくい課題と思われがちですよね。若い世代に、どうすれば楽しく取り組んでもらえるか。その機会をつくりたいと、電通に勤務していた時代からずっと考えてきました。

その一環で行っているのが、バンタン高等学院での授業です。同学では「SDGs万博」を掲げる2025年の大阪・関西万博に向け、大阪の新名物を企画するコンテストを実施していて、私も監修講師として学生たちのプロジェクトを先導しました。そこで出たアイデアのひとつに、万博が開催される大阪湾の海洋プラスチック問題に着目し、「ハッピーターン」の包装紙を「水溶性プラスチック」にする、というものがありました。

このアイデアにはSDGsを広める上で重要な視点が含まれていると思いました。課題を伝えることから始めず、よく知られたお菓子とのコラボを入り口に、パッケージを大阪湾に見立て、大阪湾にいる魚の味をフレーバーにすることで興味を加速させ、さらにその包装紙が水溶性プラスチックになっている。手に取った人が、なぜこの素材を使っているのかに考えが及ぶことで、大阪湾の課題を知る。そして、大阪湾の環境改善のために売上の一部を還元するという“新たなハッピーをターンする”というまとめ方も、素晴らしいなと思いました。

──学生たちの企画力もすごいですね。はっしーさんがメインで取り組まれている“食”はあらゆる面でSDGsに密接にかかわっていますが、ご自身はどのような社会問題解決に関心がありますか?

私は、「“食”は誰でも気軽に笑顔になる最強のツール」だと思っています。今重く未来にのしかかっている社会課題も、食を通じて考えれば、もっと楽しく、クリアにしていけると考えています。

最近取り組んでいるのが「大豆ミート」の普及です。今、牛のげっぷがメタンガスを含んでいることで、牛の飼育が環境問題のひとつになっています。このまま食べ続けるだけでは、大好きな牛肉が悪者になってしまう。牛肉のおいしさを「大豆ミート」で味わえる、ある意味逃げ道をつくることで、環境問題に配慮した肉との向き合い方、楽しみ方ができると思いました。

今、伊藤忠商事さんと共同し、ベジタリアンブッチャーさんが手掛ける大豆ミートの導入を、飲食店に進める活動も行っています。

──SDGsを広める際、国連は“企業が入ってこないと実現できない”としました。まさに、提供側を巻き込んだ形ですね。

まさにその通りで、企業や商品を通じて、習慣になっていくものだと思います。なのでバンタンや飲食店といった企業・団体の力を借りつつ、生活の中で提供される、触れる機会を増やすための取り組みを進めています。

Action
学生と環境にやさしいお菓子を提案

2025年の大阪・関西万博の開催に伴い、「大阪名物となるお土産づくり」をテーマに、バンタンスクールの学生約300人が参加。監修講師として環境と食を掛け合わせた企画立案に携わった。

生産側の課題も深刻

──1年間に1000軒もの飲食店を回るはっしーさん。現場でどのような課題を感じていますか?

飲食店でのフードロスは、コロナ禍で見通しが立たない中でより深刻になっています。しかもそれに加えて、生産者のフードロスも深刻になっているんです。需要に関係なしに育つ野菜やお肉をどうやって消化していくか。私は、生産側もなるべく販路を多く持つことが重要と思い、ふるさと納税を活用し、商品をより魅力的にする開発協力や、生産者と消費者をダイレクトに結ぶ仕組みづくりを行っています。

──フードロスと聞くと、「食べ残しを減らす」「廃棄をなくす」イメージが先行しがちですが、いわゆるサプライチェーンに対して想像力を働かせるのは非常に重要ですね。

しかし、こういう想いや意図を押し出すと、消費者は引いてしまうんですよね。入口はポップにしつつ、掘っていくとその想いが見えてくる、“秘めておく”というのがポイントかなと思っています。伝え方もそうです。誰でも分かりやすいもののなかで“エンタメのズレ”をつくって、手が出しやすいものに出来るかが鍵だと思っています。環境問題を考える上でもそこが大切だと思います。

──最後に、未来に向けて今後取り組みたいこと、メッセージがあれば教えてください。

先を見据えるのは大事ですが、今と向き合って、最大限楽しく過ごすことが前提じゃないでしょうか。楽しく過ごす先に、社会の一員として貢献する気持ちが大切なのかなと思います。あまり難しく考えすぎず、“楽しみながら”過ごす。私もその活動のきっかけづくりをしていきたいです。

聞き手:白田範史(学校法人 先端教育機構 SDGs総研 主任研究員)

CHECK!

インタビューの様子はYouTubeで配信中!

https://www.youtube.com/channel/UC2K_hsGc6gx_qW1_wrKOPdw

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