インターナルコミュニケーション新時代 正解がない中で何を目指し、どう実現するか?
リモートワークの常態化で、インターナルコミュニケーションは広報の急務になっています。従業員が会社に期待する報酬も多様になる中で、行動変容につながる社内コミュニケーションの在り方とは。広報が取り組むべき打ち手を考えます。
『一体感』が崩れる、その前に!インターナル広報
理念や事業の方針、活躍人材など、自社のファンをつくるための情報は、社外へ公開すれば「採用」にも活用しやすい。『採用ブランディング』の著者に、欲しい人材を採用しやすくするために広報ができることを聞いた。
採用の時点で、理念に共感する人が増えれば、その後社員に向けて行うインターナルブランディング活動も楽になります。普段、理念の浸透・実践に心を砕いている広報担当の皆さんは、採用の段階から人事部門とタッグを組み、自社の価値観、強みをしっかりと発信し、共感してくれる「仲間」を増やす組織づくりをしていってほしいと思います。
「社内でどんな取り組みが始まっているのか」「どんな思いで仕事をしているのか」。社内報などで発信している、こうした情報を求職者にも開示すれば、通り一遍の人事情報に比べ「ミスマッチ」を減らすのに役立ちます。昨今、先進企業は、自社サイトで更新性高く、求職者向けに多様なコンテンツを発信するようになっています(下のコラム参照)。
商品マーケティングのように「相手にとって受けがいいか」を考え過ぎる必要はありません。求職者は最終的に「入社して仲間になりたいと思えるかどうか」で就職する会社を決めるからです。遠慮なく「自分たちの会社はこうなんだ」と伝えたほうが、マッチングしやすい人材が集まり、質の高い採用活動ができます。
従来、採用の構造は「母集団をまず集めてそこから選ぶ」ものでした。ですから人事部門は「母集団が減ること」を恐れがちです。しかし闇雲に人を集めるのではなく、「私もこういう働き方をしたい」と共感する人達がスクリーニングされて集まってくるようにすれば、結果的に選考も楽になるのです。
もちろん...