社会における、より良い自社の在り方を考えるにあたり、スポーツ・スポンサーシップを、今どのように活用できるのか。今回は「スポーツを通じたSDGsへの取り組み」を考えます。
コロナ下において企業の社会的責任の重要性が再認識される昨今、スポーツを通じたSDGsへの取り組みが注目されています。ニールセンスポーツジャパン(2020)の調査によると、「スポーツを通じたSDGsへの取り組み」に対し、興味・関心を抱くスポンサー企業が7割いることが報告されています*1。スポーツ組織はスポンサー企業を含むステークホルダーと協働しながら、SDGsの達成に向け様々な取り組みを実施しています。
Jリーグは、2018年より「シャレン!(社会連携活動)」を通じて、SDGsへの貢献を目指しており、各Jクラブは地域が抱える社会課題や共通のテーマ(教育、まちづくり、世代間交流など)に基づき、3者以上のステークホルダーと共通価値を創造する活動を行っています(図)。今回紹介するのは、SDGsにおける目標1「貧困をなくそう」に関連した子ども食堂の取り組みです。子ども食堂には、「開かれた居場所」、「安心できる居場所」、「地域社会の居場所」といった3つの役割があります*2。