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コーポレートブランディングカンファレンス2020

オリンパスの新しい経営理念、浸透活動のポイント

オリンパス

真のグローバル・メドテックカンパニーを目指し、100周年を迎えた2019年から企業変革を行ってきたオリンパス。変革のすべての根幹となったのが2018年に再定義した経営理念。変革を支える理念改定の裏側と、浸透におけるポイントについて語った。

1919年に創業し100年以上の歴史を持つオリンパスは、2018年5月に経営理念をリニューアルした。背景にあったのは、グローバルカンパニーとして持続的に成長をしていくための課題意識だ。医療ビジネスを中心に真のグローバル化を推進するには、あらゆる企業変革が必要となってくる。そこで、グローバル共通で価値観を共有しておくことの重要性が経営陣の中で課題として叫ばれていた。

経営理念の再設定から浸透まで

経営理念改定前は、“オリンパスの価値観”を示すものが乱立。バリューやビジョン、ミッションといったメッセージが国や機能、事業ごとに発信されていた。同社コミュニケーションズ グローバル バイスプレジデントの渡邉徹氏は「『グローバルカンパニーとして発展していくぞ』という号令を“ワン・オリンパス”の名のもとで掛けてはいたものの、やはり経営理念そのものを全従業員が共有する価値観を定めたものにする必要性を感じていました」と語る。

そこで改定された同社の経営理念は、Our Purpose(私たちの存在意義、以下パーパス)の「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」と、それを実現するためのOur Core Values(私たちのコアバリュー、以下コアバリュー)の2つの組み合わせからなる。コアバリューは誠実、共感、長期的視点、俊敏、結束の5つで構成される(図1)

図1 オリンパスの新しい経営理念
これまでの経営理念を再構築し、グローバルで従業員が共通して持つ「Our Purpose」と「Our Core Values」を定める。

ただ、経営理念は改定したら終わりではなく、浸透させるまでが重要だ。「経営理念が浸透している状態とは、オリンパスグループの全従業員が必ず持っているべき価値観になっていること。それぞれの事業や仕事に落とし込んでいて、迷ったときや悩んだときに常にコアバリューに立ち戻って判断している。さらに、コアバリューを体現している従業員をきちんと賞賛することができている。このような状態をつくるべく、様々な浸透策を実施しています」。

理念浸透5つの施策

渡邉氏は、経営理念の浸透に力を入れている同社の具体的な浸透策を5つ紹介。1つ目は、ブランドアンバサダー制度だ。経営理念の改定にあたり立ち上げた「グローバルブランドプロジェクト」のプロセスの上で、各国から集まった若手を含む300人以上のアンバサダーたちと7カ国で計12回のワークショップを実施。「オリンパスらしさとは」「大切にすべき企業風土や文化とは」「どういう言葉でコアバリューをつくればみんなに響くのか」などを...

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