ローカルで人気のテレビ番組や地元情報をきめ細かく伝える新聞・雑誌の編集方針や人気の秘密、つくり手の考え方を紹介します。
静岡朝日テレビ『とびっきり!しずおか』 | |
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放送日 | 月曜~金曜 16時40分~19時(土曜版9時30分~13時30分、サンデー 15時20分~16時45分) |
放送開始 | 2000年6月 |
放送エリア | 静岡県 |
出演者 | 橋本ありす、佐野伶莉、伊地健治、宮﨑玲衣、久保円華、石田和外(いずれも静岡朝日テレビアナウンサー)ほか |
反響の大きかった放送回・人気のコーナー
台風19号の関連情報を報道(2019年10月12日放送)
台風19号が静岡に接近した同日、『とびっきり!しずおか 土曜版』の内容を全面的に差し替え、放送時間を拡大。生中継も交えて計約6時間に及ぶ情報提供を続けた。県内の情報に特化した放送により、視聴率は20%を超えた。
「とびっきり食堂」
静岡県のとびっきりおいしいお店を2軒ずつ毎日紹介する人気コーナー。食リポなしで、映像とナレーションだけで料理の魅力を伝える。
「ぶらチャリ」
森三中・黒沢かずこと北陽・伊藤さおりが静岡の街を自転車に乗って自由気ままにぶらぶらし、素敵なお店や県民と触れ合うコーナー。
静岡朝日テレビで月曜から金曜の16時40分から19時まで放送中の『とびっきり!しずおか』。2000年6月に放送開始し、22年目を迎えた夕方生ワイド番組だ。
番組は、16時40分からの情報番組(1部)と、17時50分からの全国ニュースを挟み18時15分からの県内ニュースなど(2部)の2部構成。「しずおかの『今』を伝える」をコンセプトに、ニュースから天気、グルメ情報まで、生活に役立つ情報を生放送で届けている。主なターゲットは、1部では主に主婦やシニア層、2部では職場や学校から帰宅した人も加えて設定している。
「ニュース番組化」で高視聴率
番組プロデューサーの児玉賢太郎氏は「“ニュース”と一口に言っても、事件・事故や政治などだけではなく、静岡県民が関心を持ち『知りたい』と思っていること全てがニュースです。静岡で今起きている出来事、話題をどこよりも早く、詳しく伝えるように注力しています」と語る。
『とびっきり!しずおか』は、2020年の年度平均世帯視聴率で、1部で11.2%、2部で14.5%(いずれも同時間帯1位)と、番組の歴代最高視聴率を記録した。
好調の要因は、児玉氏がプロデューサーに就任した2019年10月以降に推し進めてきた「ニュース番組化」だ。県内ニュースを掘り下げる「とびっきり!情報局」(1部)という番組冒頭の15分程度だったコーナーを大幅に拡大。事前に収録したVTRをメインとした構成から、ライブ感を重視する報道路線へとシフトチェンジした。
番組構成の変更に伴い、2つの改革を進めた。1つはコメンテーターの起用だ。それまで地元のコメンテーターを起用することが多かったが、2019年12月から東京の番組でも活躍している大谷昭宏氏や岸博幸氏、須田慎一郎氏、角谷浩一氏らを起用。「こだわって伝えているのはローカルニュースですが、それを全国の視点から客観的に鋭くコメントしてもらうことで、視聴者が県内ニュースの意味や地元の魅力を再発見できる番組になっているのかもしれません」(児玉氏)。
もう1点は組織改革だ...