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社会の空気分析と広報

東日本大震災と新型コロナウイルスの空気感の違い

佐野幸恵(筑波大学)

数値から社会現象を読み解く、社会経済物理。客観的なデータから浮かび上がる社会の雰囲気は、広報戦略を練る上でのヒントを与えてくれます。

2021年3月で、東日本大震災から10年になります。は東日本大震災当日(2011年3月11日)をt=0として、ウェブから抽出した、緊張・不安を表す感情、抑うつを表す感情、混乱を表す感情の変動を表したものです。縦軸の値は2008年1月~2020年12月の13年間の平均を1とした値(平時)です。

図 東日本大震災時と新型コロナウイルス影響下での感情変化

出所/著者作成

緊張・不安の感情は、震災翌日に最大の8に。これはブログに投稿される緊張・不安に関する単語の割合が、平時と比較し8倍に跳ね上がったことを表しています。震災2日後には抑うつの感情、3日後には混乱の感情が最も大きくなりました。震災後の原発事故など、当時の目まぐるしい変化を反映した値になっています...

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