日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

広告企画(次世代の『広報の仕掛人』に聞く)

情報の取捨選択が個人に委ねられる今だからこそ、PRの力が必要になる

井之上パブリックリレーションズ

PR会社などで活躍する若手・中堅のPRパーソンが現場の仕事やPRの未来像を語ります。

DATA
創業 1970年
代表者 井之上 喬
沿革 2020年に設立50周年を迎えた、総合PR戦略コンサルティング会社。日本PR協会主催「PRアワードグランプリ」で2016年に規制緩和、2020年に危機管理広報プログラムでグランプリ受賞。大学やMBAでの講義など、国内へのPR普及にも取り組む。

シニアアカウントエグゼクティブ
内海香里(うつみ・かおり)

日系大手企業にて国内外の都市開発企画を担ったのち、ブランディング・PR業界へ。シニアアカウントエグゼクティブ。

2020年で創業50周年を迎えた井之上パブリックリレーションズ。2020年度「PRアワードグランプリ」では、「『新型コロナウイルスに関する危機管理広報初動マニュアル』無償提供でコロナ禍での本質的PR発想を最短最速で日本中に提供」により見事グランプリを受賞した。

そんな同社でシニアアカウントエグゼクティブとして活躍する内海香里氏は、入社3年目。大学時代から都市開発や企業経営に興味を持ち、新卒で入社した会社でも、街づくりにまつわるコンセプトプランニングや幅広いジャンルでのブランディングの仕事に従事した。

「都市開発は数多くのステークホルダーが関わる巨大プロジェクト。利害が異なる各者とどう関係性を築き、良い仕事をするか学びました」と内海氏。自身の仕事上のポリシーとして「ずっと続くものをつくりたい」という思いもあることから、「世の中の理解をいかに得ていくか」という視点からも社会でPRが担う役割は大きいと感じ、新たな飛躍の場としてPR業界へ転身した。「消費者、投資家、メディア、国や行政、あらゆる関係者と適切な協力、理解を得ることで、経営や事業拡大に貢献する仕事がしたかった」と振り返る。

井之上パブリックリレーションズは、1980年代にAppleの日本市場参入においてコンサルティングを担ったことでも知られる。「当社は創業以来、外資系企業とのつながりも深く今でも『日本でビジネスを始めるなら井之上』という評価をいただいており、DXやMaaSなど今では一般的となったものも相当早くから情報を得ていました」と内海氏。

現在は、あらゆる業界の最先端の情報をキャッチしながら、いかにクライアントが手掛ける新しいアイデアが社会理解を得られるようにするか、PR戦略の設計はもちろん、ブランドストーリーづくりにも携わる。

内海氏は、過去には日本の伝統産業を守るプロジェクトを担当。6億円もの資金調達のため、10~100歳まで、国内外の幅広い世代をターゲットに、それぞれの層に刺さるようなストーリーやコンテンツをつくり、日本の伝統産業への理解と「応援したい」という気持ちを醸成するために奔走した。「伝統文化の資金調達という特殊性と、ターゲットの広さを考え、メディア、行政、国、学術機関や大使館など全方位型のPR設計で挑みました。難易度は高いものでしたがPRの真髄を味わえました」と内海氏は話す。

新型コロナウイルスという脅威によって、社会におけるPRの役割も大きく変わろうとしている。「コロナ禍の社会では、情報の取捨選択は個々人の裁量に委ねられました。『最近見つけたこの商品が美味しいよ』といった小さな雑談が限りなく少なくなるなか、皆自分の興味関心があることしか調べなくなってしまったのです。そうした社会のなかで、届けたい人にいかに届けたい情報を届けられるかが、PRパーソンの腕の見せ所だと思います」。

これからも大手・ベンチャー問わず「世の中を変えていこう」と意気込む人々の応援ができる仕事をしたいと、内海氏は力強く話す。

    お問い合わせ

    株式会社井之上パブリックリレーションズ
    https://www.inoue-pr.com/
    〒160-0004 東京都新宿区四谷4-28-4 YKBエンサインビル12F
    03-5269-2301

広告企画(次世代の『広報の仕掛人』に聞く) の記事一覧

情報の取捨選択が個人に委ねられる今だからこそ、PRの力が必要になる(この記事です)
メディアが多様化する今こそ、「画面の向こう側」を考えるテレビパブリシティを
新たな時代のコミュニケーションに、常識にとらわれないアイデアを
世間とブランドのテンションが乖離しないメッセージを探求

おすすめの連載

特集・連載一覧をみる
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する