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元ディレクターが直撃取材!テレビ番組制作者の本音

採用率2%を突破するには? 企画書はひとの挑戦にフォーカスすべし

下矢 一良(PR戦略コンサルタント・合同会社ストーリーマネジメント代表)

テレビ東京出身で経済番組のディレクターを務めていた筆者が、実際に人気番組の制作者にインタビューしメディア対応の極意を聞き出します。

『情熱大陸』

プロデューサー 中村卓也氏

1998年4月に放映を開始した人間密着ドキュメンタリー番組。毎日放送制作により、TBS系列日曜23:00~23:30の30分間枠で放送。番組内に案内役は登場せず、窪田等のナレーションで進行する。毎日放送所属の制作スタッフは2人。

リニューアル後の本連載。第3回目は、『情熱大陸』(毎日放送)を取り上げる。今回、話を伺ったのは、中村卓也プロデューサー。入社から2年ほど営業を経験した後、報道へ異動。約10年、事件記者などを務める。そうした経験を経て、『情熱大陸』をディレクター、そしてプロデューサーとして担当し、2021年で8年目となる。

1998年に放送を開始した『情熱大陸』の歴代プロデューサーは中村氏を含めて、6人。そのうち、4人が報道経験者だ。ドキュメンタリーと報道。全く異なるように見えるが、共通点は多いという。「“事件”と“人”。追いかける対象は違うように見えて、制作者のモチベーションとしては、近いものがあります。信頼関係を築いて、相手の意外な一面やその本質に迫れたとき、報道で感じた『撮れたぞ』という達成感がありますね」。

「人」ありき、「挑戦」ありき

『情熱大陸』というと、誰もが知るビッグネームから、それほど知名度の高くない市井の人物まで、取材対象は実に幅広い。一体、どのような基準で、選んでいるのだろうか。

「番組のコンセプトは『挑戦』です。今、まさに走っている人をリアルタイムで取り上げたい。なので『著名人の引退へのカウントダウンに密着』といった取材はしません」。さらに「挑戦」に加えて「共感」も欠かせない要素だという。

「よく勘違いされるのは『凄い人が出る番組』だということです。煌(きら)びやかに働いている人が、仕事から抜け出すと案外涙脆かったりする。そういうシーンがあればカメラを止めず、極力、番組に盛り込むようにしています。翌日の仕事を控えた日曜23時という時間に、肩の力を抜いて見てもらいたいと思っています」。

さて、そんな『情熱大陸』への露出を目指す広報担当者は、どのようなポイントを押さえておくべきだろうか。

「この番組は、とにかく『人ありき』です。ですから、商品よりも『人ありき』の提案書の方が受け入れやすいですね。もうひとつは、今後のことを知りたいということ。『こんな凄い商品を開発した』という過去の話より、次のステップとして何に挑戦するか、未来を語れるかをPRしてほしいです」。

社員の挑戦を提案できるか

筆者がテレビ東京に...

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