ローカルで人気のテレビ番組や地元情報をきめ細かく伝える新聞・雑誌の編集方針や人気の秘密、つくり手の考え方を紹介します。
MBC南日本放送『てゲてゲ』 | |
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放送日 | 毎週水曜 19時~20時 |
放送開始 | 2010年5月 |
放送エリア | 鹿児島県 |
スタッフ数 | プロデューサー1人、ディレクター3人、フリーディレクター3人、制作会社3社など |
反響の大きかった特集
「ディープ探検!東開町なう」(2020年9月7日)
特定のエリアを掘り下げて紹介する「ディープ探検」シリーズ。大型ショッピングモールの周辺で、予約必至のチーズケーキ店やオリジナル家具工場などを紹介した。
「鹿児島県知事選直前!池上彰さんに聞く 知事のお仕事SP!」(2020年7月1日)
県知事選挙を控え、ジャーナリストの池上彰氏がリモート出演。新型コロナウイルス対策で全国各地の都道府県知事の動向に注目が集まる中、知事の選び方や、役割・権限などを分かりやすく解説した。
「新たな挑戦!鹿実男子新体操部」(2020年9月16日)
ユニークな演技で全国的な人気を誇る鹿児島実業男子新体操部。新型コロナウイルスの影響で全国大会は中止となったが、初開催された「オンライン選手権」に向けて練習を重ねる姿を密着取材した。
MBC南日本放送が、毎週水曜19時から生放送で届けている『てゲてゲ』。「鹿児島で遊び、カゴシマを遊ぶ」をコンセプトに、地域とコミュニティをマニアックに探るバラエティ番組だ。
番組は2010年5月にスタート。現在、世帯視聴率は平均で約12%、高いときは20%をも獲得し、県民から根強い人気を誇っている。
“ゆるい”雰囲気で差別化
「てげてげ」とは、南九州の方言で「適当」「いい加減」を意味する。番組独自の“ゆるい”テイストとアナーキー(無秩序)な雰囲気が番組の特徴だ。
2010年の『てゲてゲ』立ち上げに関わり、2015年3月までプロデューサーを務めた切通啓一郎氏によると、『てゲてゲ』がこうした特徴を持つに至った背景には、同局の別の人気番組『どーんと鹿児島』があった。というのも、『どーんと鹿児島』は王道の情報番組。局内で視聴者の“奪い合い”を避けるため、ターゲットの差別化を図った。「『どーんと鹿児島』は幅広い年齢層がターゲット。そこで『てゲてゲ』は、MBCが当時苦手としていた若年層(10~30代)を狙った番組にせざるを得ない状況でした」(切通氏)。
番組開始直後の『てゲてゲ』は月2回の放送だったが、徐々に人気を獲得していき、2013年4月からは毎週のレギュラー放送に。現在、水曜19時からは『てゲてゲ』、20時からは『どーんと鹿児島』と2つのローカル番組を続けて放送。今では県民から「水曜日は『てげどんの日』」と親しまれている。
“オタク”像を誇張しない
『てゲてゲ』で力を入れている企画は、アイドルやアーティストのファン、プロレス愛好会など、鹿児島の様々なコミュニティの紹介だ。こうしたファンコミュニティを取り上げることで、新たな視聴者層を掘り起こす狙いがある...