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PR視点で読み解く コロナ下のヒット

実体験をもとに発案 懐かしさを演出したPR戦略

米本奈生(学研プラス)

2020年8月に出版された『ヒロシのソロキャンプ~自分で見つけるキャンプの流儀~』は書籍化が発表されるや否や予約が殺到。発売前に重版が決まるなど異例のヒットに。ヒットの理由には、コンテンツの質だけに頼らない、優れたPR施策があった。

タレントのヒロシが上梓した『ヒロシのソロキャンプ~自分で見つけるキャンプの流儀~』。現在は5刷7万3000部を発行している。

──発売前から重版出来が決まりましたが、PRの工夫点を教えてください。

Amazonの予約ページを早い段階から整えました。PR施策は校了後の動き出しになってしまうことが多いのですが、今回は早期から関係各所に告知。また、著者のヒロシさんらと相談しながら、最適なタイミングで一般の方々へ発表できるよう何度もチューニングしました。そこで意識したのが読者目線に立つこと。

例えば、ファンの方は、我々出版社のリリースで知るよりも、ヒロシさん自身から書籍化について知りたいはず。ですから、Amazonページなどは準備万端にしつつも、すぐに発表するのでなく「このタイミングでYouTubeを、このタイミングでTwitterの告知をしてください」と綿密に打ち合わせました。

また、今回は特典を複数用意。初版限定で超特大帯を、応募者全員サービスとしてステッカーを付けました。さらに、話題は小出しにするよう心掛けました。例えば...

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