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オウンドメディアの現場から

薬剤費を抑えつつ健康になる エビデンス重視の記事を配信

沢井製薬「サワイ健康推進課」

自前の情報発信拠点として多くの企業・団体が注目するオウンドメディア。戦略の立て方や効果測定の方法、制作のコツを探ります。

DATA
URL https://kenko.sawai.co.jp/
開設 2008年8月(「健康かけいぼ」の名前でスタート)
所属部署(うち担当者数) 広報・IR室(2人)
編集長 ジェネちゃん(沢井製薬公式キャラクター)
コンセプト 生活者や医療従事者に対して、金銭的に負担の大きい通院・手術・入院になる前に、予防・健康維持をすることで「家計に優しい健康情報」を提供する。
編集体制 社員編集者2人、協力会社から2人。記事のテーマに応じて医療監修者を選定してファクトチェックを行う。
更新頻度 月2回。月1回編集会議を行い、2カ月先までの記事の内容を話し合う。

ジェネリック医薬品の製造販売や輸出入を手掛ける沢井製薬は、医薬品を“あえて”使わず、むしろ薬剤費を抑えながら、より健康的な生活を送るための情報サイト「サワイ健康推進課」を2013年、開設した(前身は2008年開設の「健康かけいぼ」)。

同社広報・IR室の高橋邦昌氏はその背景に、医薬品メーカーならではの課題があったと話す。「医療用医薬品は医師の処方による提供しか認められていません。製品の広告・宣伝は一切できず、企業情報についての訴求しかできないのです」。

そこで健康への興味・関心が高まる30~50代の働き盛りの人に向けて良質な情報を提供し、健康の重要性を啓発しようとオウンドメディアの運営をスタート。まずは2008年、「健康かけいぼ」という名前で始め、その後、年々医療費が増加していく状況を踏まえて内容を見直し、2013年に現在の姿となった。

リニューアルで親しみやすく

それから2019年11月に再リニューアル。記事カテゴリを全面的に見直し、サイト内に登場するイラストのキャラクターも一新。エビデンスに基づく情報をよりカジュアルに、親しみやすく提供することに決めた。対象読者を若者から高齢層にまで拡大。沢井製薬の認知を高めて、同社がジェネリック医薬品を提供していることをさらに分かりやすく伝えたいと考えたからだ。

2度目のリニューアルの際、同時に行ったのが過去の記事についてのファクトチェックをすることだ。医療・健康情報は日々情報が刷新され、新たな...

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