報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。
中京テレビ放送『それって!? 実際どうなの課』DATA | |
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中京テレビ放送の『それって!? 実際どうなの課』は、昔からの言い伝えや謎めいた都市伝説、SNS上であふれるウマい話を「実際にやってみるとどうなるのか」をテーマにした、リアルドキュメントバラエティだ。
「タダのものでお金が稼げる?」「学歴不問の高額バイトの正体は?」といった気になる噂を、出演者が体を張って検証。体当たりの企画がSNS上でも話題を呼び、視聴率は同放送時間帯で立て続けに1位を獲得している。
時間・手間を惜しまない
番組誕生のきっかけについて、企画兼プロデューサーの簑羽慶氏は「昔、『つけるだけで女性にモテるペンダント』といった怪しい商品の広告をよく見かけましたよね。僕も周りも誰一人買った人はいませんが、実際の効果はみんな興味があるはず。SNSでも真偽不明の情報が飛び交うこの時代に、『自分ではやらないようなことを、あえて実際にやってみる』という番組は鉱脈があるのではないか、と思いました」と語る。
2018年7月に名古屋ローカルで特番を放送後、2019年4月から日本テレビの「プラチナイト」(平日23時59分~放送)の水曜枠でレギュラー化。中京テレビにとって12年ぶりの全国ネットレギュラーとなる。コアターゲットは「テレビ離れ」が進んでいるといわれる10~30代の若者世代を特に意識。「『テレビってやっぱりおもしろい』『捨てたもんじゃないな』と思ってもらえるような、チャレンジングな企画を毎週打ち出せるように力を尽くしています」と簑羽氏。
そのためには、時間や手間をかける労力を惜しまない。「前人未到の挑戦!週間ずっと目に良いことをし続けたら実際、視力は回復するのか!?」(2020年5月27日放送)では、Wエンジンのチャンカワイが「森や星を見続ける」「観葉植物を見続ける」「遠くを見続ける」など視力回復に良いとされることを1週間継続。検証中、チャンはスマートフォンを見ないようにしていたというほどの徹底ぶりだ。
撮れ高に関し効率性を重視する番組が増える中、あえて時間も手間もかけて検証し、その過程や予想外の結末もリアルに見せる。そうすることで、視聴者の心を掴む映像を生み出している。
リリースから企画になることも
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、スタッフ全員が集まる制作会議は取りやめに。週1回、簑羽氏と...