企業、団体の課題解決に「宝探し」サービスを提供するタカラッシュ。年間300団体以上のサポート経験をもとに社員の行動変容まで落とし込むフローとポイントを解説する。
創業20周年を迎えたタカラッシュは、日本唯一の宝探し専門会社として、企業や自治体など、様々な事業に対応し、「宝探し」を通して課題解決をサポートしている。
「宝探しは一見遊びのように見えるプログラムですが、実はインターナルブランディングとして多くの企業に活用してもらえている」。そう語るのは、同社のアカウントプランニング部長を務める高杉史郎氏。経営陣だけでなく、社員一人ひとりが自社の理念や提供価値などを語れるようにするためには、全社で共通の疑似体験を共有することが重要だとし、“宝探し”特有の物語性や内容理解を促進するコンテンツがその一助を担うという(図1)。
インターナルブランディングの活用例として多いのは、研修や社内イベント。「理念訴求が響かない」「ビジョンへの共感が低い」「参加に消極的」といった課題を、“疑似体験型宝探しプログラム”を通して解決していく。
「疑似体験プログラムでは、組織の課題やゴールを“物語”にすることで、参加したくなる動機付けをしています。参加者は物語に入り込むことで、能動的に組織の課題を自分ごととして捉えられるのです」と、同社アカウントプランニング部サブリーダーの石丸菜々氏は説明する。
宝を探す過程で挑戦するミッションも、組織にとって起こり得る課題を凝縮した形で出題。「チームで取り組まないと成り立たないミッションを用意することで、宝探しを通して会社で抱える課題をクリアするという体験ができる」という狙いだ。「最終的に宝物を発見するという、成功の疑似体験をすることで、記憶にも残る」と、石丸氏は学びの定着にも自信を示す。
動機づけから行動変容まで寄与
同社の宝探しは、年間300団体以上が導入し、参加者も年間250万人以上に及ぶ。実績を重ねる中で、ゲームが即座に行動変容に寄与することが分かっている。例えば2019年に宝探しを導入した「国境なき医師団」では、組織の認知度向上と救援活動を行っていた南スーダンの実情を知ってもらう啓蒙活動のために利用した。ゲームは、実際に南スーダンで起きている内戦のストーリーをベースに設計。結果、参加者の96%が南スーダンの実情について理解できたと回答し、出口に設置した募金箱にも多くの支援が集まった。
高杉氏は、「没入できるコンテンツの世界観設定で動機付けを行い、組織の課題を凝縮したワークショップで内容の理解を促し、共感できるストーリーで成功の疑似体験をしてもらう。こうすることで、自社の理念や提供価値を自分の言葉で語れるようになる」と説明。“宝探し”を通じた興味喚起から理解促進、具体的行動へと移るフローを解説した。
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株式会社タカラッシュ
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