BtoB企業はそのビジネスモデル上、エンドユーザーを意識する機会は少なかった。しかし、その常識も変わった。コロナやDXなどの社会変容によりBtoB企業も自社のコンテンツを積極的に発信し、対消費者にもアプローチする必要性が出てきた。
企業やブランドのマーケティング課題の解決を生業とするビービーメディアが語ったのがBtoB企業を取り巻く環境変化とそれを踏まえたコンテンツマーケティングの重要性だ。
BtoB企業を取り巻く環境変化
同社のビジネスプロデューサーの扇谷岳大氏は企業、特にBtoB企業を取り巻く環境の変化は著しいと指摘する。
例えば、昨今はDXの推進が求められるが、単にITを導入するだけでは真のDXとはいえない。トップが発信したDXに関するビジョンを社内に浸透させ、各ステークホルダーがビジョンに沿いつつも自発的にアクションできるのが望ましい。その浸透にもコンテンツが役立つと同氏は語る。
また、今、企業のサステナビリティ活動が注目されている。BtoB企業も他人事ではない。コンテンツを通じ、自社の企業姿勢を消費者に伝える必要性が出てきた。そうした社会変容が、コンテンツマーケティングの重要性を一層高めている。
ストーリー性持ったコンテンツ
次に、同じく登壇した同社のコンテンツプロデュース部門の堀井奏人氏は、BtoB企業がコンテンツマーケティングに取り組むことで得られるメリットを紹介。それが、①新たなコミュニケーションターゲットの獲得 ②スモールスタートで始められる、だ。
①は、これまでコンテンツのターゲットを直接的な顧客に留めていたのを、消費者ほか、従業員の家族や地域社会にまで拡大することで、彼らを通じ、直接的な顧客からの評価につなげる。
同社がかかわった事例として、バイクメーカーを顧客に持つ大手タイヤメーカーを挙げる。従前から消費者にもオンライン上で情報発信を行っていたが、それもあくまでタイヤに関心のある層のみ。そこで、ビービーメディアが共にコンテンツの中身を精査。専門的なタイヤの情報のみならず、バイクに関する基礎知識なども提供したところ、バイクに興味のある層からも見られるように。そして、コンテンツのユーザー層が広がったことで、バイクメーカーを通じ、自社にも利益をもたらすようになった。
もうひとつが、スモールスタートで始められる点。ヒットするキーワードを検討し、記事を制作。そのPDCAを回すことで短期的な成果が得られる。
肝心のコンテンツを生み出す方法については社内の既存のものが役に立つ、と堀井氏。例えば、社内報やイントラネット上にある記事をもとに生み出す。しかし、そのままでは世に出せない。ユーザーやメディアの求める高いストーリー性を備えたものに編集する必要がある。堀井氏は、「例として、社員を登場させ、その社員自らが宣伝したくなる、家族に自慢したくなるストーリーが望ましい」と語り、「特にこのストーリーを磨くプロセスで当社のサービスが活きる」と話す(図1)。
今やBtoB企業もエンドユーザーを含め、各ステークホルダーに企業姿勢を打ち出す時代に。今こそ、有効なコンテンツマーケティングの打ち手を通じ、ブランディングの向上を図りたい。
お問い合わせ
ビービーメディア株式会社(担当:扇谷・堀井)
TEL:03-6712-5011
t_ogidani@bbmedia.co.jp(扇谷)、k_horii@bbmedia.co.jp(堀井)
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