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地域メディアの現場から

創刊36年の名古屋圏の地域情報誌 時代を読み長寿メディアを目指す

流行発信 月刊『Cheek』

ローカルで人気のテレビ番組や地元情報をきめ細かく伝える新聞・雑誌の編集方針や人気の秘密、つくり手の考え方を紹介します。

    流行発信 月刊『Cheek』
    創刊 1984年11月
    発行 毎月23日
    発売エリア 愛知県・岐阜県・三重県
    発行部数 12万部
    編集体制 編集部6人+外部ライターなど

    反響の大きかった特集

    東海の神社とお寺へ。(2020年2月号)
    2019年12月末の発売日に合わせ、初詣案内として東海エリアの神社仏閣を特集。かわいい授与品やフォト映えスポットなど、女性読者にとって嬉しいポイントも紹介した。

    名古屋16区 パン屋さん完全ガイド(2020年6月号)
    キラーコンテンツのひとつであるパン特集。本号では、名古屋16区ごとの人気店やニューオープン店を集めた。コロナ禍での発売でテイクアウト需要の高まりもあり、大きな反響を得た。

    名古屋16区 テイクアウトBOOK(2020年8月号)
    外出自粛を受け盛り上がりを見せるテイクアウトメニューを、エリア別にピックアップ。コロナ禍で新たにテイクアウトを始めた意外な飲食店や、街中だけでなく郊外の店舗なども多数紹介した。

東海エリアの最旬情報を届ける月刊『Cheek』は、創刊から35年以上の歴史を誇る地域情報誌だ。“地元に生まれて地元で育ち、今も地元に住んでいる”30代女性をターゲットに、カフェやスイーツなどのグルメ、おでかけ案内などを掲載。名古屋市内を軸とした、地元在住の読者が実際に利用できるようなリアルな情報を発信している。

自治体などと連携し、日帰りバスツアーやカルチャー体験会などのイベントの企画・運営も行う。雑誌という紙媒体だけに留まらない、読者間での交流を促すコミュニティの場の提供も同誌の特徴だ。

“紙”の特徴活かした編集方針

1984年の創刊当時の状況について、編集人の金森康浩氏は「東京の流行はテレビや雑誌で得られても、名古屋の情報は全然ないんです。みんな、どこで遊んだりご飯を食べたりすればよいのか分からない時代でした」と振り返る。そこで、名古屋圏の情報誌として誕生したのが『Cheek』だった。

しかし、スマートフォンの普及率が上がるとともにネットとの接触時間が増え、誰でも・どこにいても情報を手に入れられる“情報過多”な時代に突入。『Cheek』でも、以前の、最先端や流行を押し出す誌面展開から、ある変化を遂げた。「(その変化とは)とにかくトレンドを追うのではなく、多くの情報から選べない・選ぶのが面倒な方々に向けて、編集部が代わりに精査してセレクトする、“コンシェルジュ”のような役割を担えるように編集方針を転換しました」(金森氏)。

また、誌面では「保存性が高い」という紙媒体の特徴を活かし、“手元に置いておくことで、長い期間活用できる情報”を扱うようにしている。

象徴する事例は2020年9月にオープンした商業施設「RAYARD Hisayaodori Park(レイヤード ヒサヤオオドオリ パーク)」(名古屋市中区)だ。店舗と公園が融合した新施設として注目を集めており、編集部で運営しているウェブメディア「ナゴヤドット」では特集化した。しかし...

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