PR会社などで活躍する若手・中堅のPRパーソンが現場の仕事やPRの未来像を語ります。
DATA | |
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創業 | 1973年 |
代表者 | 関口晃弘 |
沿革 | 東京、大阪を拠点に40年以上、クライアントのマーケティング課題を解決。あらゆるメディアを掛け合わせ、斬新でユニークなトータルコミュニケーションをPR視点で設計し「効くPR」を実現する。 |
テレビパブリシティをはじめ、あらゆるメディアにフィットしたPRをデザインしてきたフルハウス。2008年入社の関根まりえ氏もこれまで多様な分野のPRに携わってきた。
学生時代にオーストラリアの大学でイベントのマネジメントを専攻し、現地での学びをきっかけにPRに興味を持った。「PRという仕事にはテンプレートがありません。自分のクリエイティビティを発揮しながら、クライアントの悩みに応じたコミュニケーションを考えることに魅力を感じました」と関根氏は話す。また自身を「とても好奇心旺盛な性格」という関根氏にとって、PRは民間企業や行政、NPOなど様々な現場を見ることができるのも業界を選ぶ決め手になった。
現在はメルセデス・ベンツ日本のPRも担当する。2019年12月には、六本木にあるショールーム「Mercedes me Tokyo」で、人気蕎麦屋「港屋」とコラボした立ち食いそば屋「Minatoya 3」がオープンし、大きな話題に。
「若年層もターゲットに含めたイメージアップのコミュニケーション施策として実施しましたが、ブランドの世界観を体感し、より同社を身近に感じていただける企画となりました」と振り返る。異色のコラボにメディアからの反響も大きかった。オープン後、テレビ、デジタル、インフルエンサーと多方面のメディアで露出し、その数は当初想定した数倍だったという。
長い歴史を持つフルハウスは、特にテレビパブリシティを大きな強みとしてきた会社だ。メディアの多様化が進む今、関根氏はこれからのテレビパブリシティはどうあるべきだと考えているのか。そう問うと、まず今改めて注目すべきはテレビの「編集力」にあると言う。
「誰もが簡単に情報発信ができ、フェイクニュースが社会問題になる今の時代だからこそ、メディアには信頼性が求められています。テレビは独自の企画・取材力を有し情報を整理・収集し、今人々が知りたいと思っているテーマに照準を当てて発信ができるという、“情報の編集力”があることが大きな特長だと思います」。
関根氏はテレビが持つ力をこう説いた上で、テレビというマスメディアとSNSを含めたソーシャルメディアを連動させることが重要で「世の中の人がどのような情報を求めているのか」という視座でPRを考える必要があるという。「製作陣が欲している情報だけではなく、画面のその先にいる人の関心ごとやニーズを汲み取り、コミュニケーション設計を考える。テレビという編集力のあるメディアにアプローチするからこそ、その視点が必要だと思います」と関根氏は話す。
もちろん、昨今ではテレビでの露出をきっかけにSNS上で大きな話題となるケースも少なくない。「テレビとSNSの親和性を活かした手法で、露出前だけでなく、出た後の仕掛けをどうつくるか、トータル的にコミュニケーションを設計していくことも常に念頭におきたい」と関根氏。これからは世の中の社会問題に対してアンテナを立てながら、こうした問題の解決手段となる統合的なマーケティングPRを手掛けたいとも意気込む。
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