問題の経緯
2020年9月8日
NTTドコモは「ドコモ口座」と連携した銀行口座に不正な引き出しがあったことを受け9月8日、公式サイト上で見解を発表した。ドコモ口座は、銀行口座と連携させることで同社の運営するコード決済「d払い」で買い物や送金ができるサービス。連携する35行のうち、ゆうちょ銀行など複数の銀行で不正引き出しが確認された。同月10日、NTTドコモは事件に関しての記者会見を開き、同社丸山誠治副社長が「本人確認が不十分であったということが原因だと考えている」と述べ、謝罪した。
世間の評価(アンケートから) | |
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●セキュリティ対策のずさんさ(69歳女性) |
メディアからの書かれ方 | |
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●「ドコモ口座 安全後回し」(2020年9月11日、日経新聞朝刊見出し) |
本事件は、政府が推進するキャッシュレス化、デジタル化の動きの中での事件だけに特に注目された。
初動対応の遅さが招いた不信
今回の不正の背景にあったのは、ドコモ契約者以外を含む誰もが可能なドコモ口座の開設において、十分な本人確認がなされなかったという点である。ドコモは、銀行口座との紐づけをもって本人確認したという認識であった。