PR会社などで活躍する若手・中堅のPRパーソンが現場の仕事やPRの未来像を語ります。
DATA | |
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創業 | 2005年 |
代表者 | 青﨑 曹 |
沿革 | 2015年11月、マテリアルグループ株式会社を持株会社とする持株会社体制へ移行。2018年8月にカンヌライオンズが発表したPR Agencyランキングにて世界18位獲得した。 |
ストーリーテリングという考え方を基軸に、これまでも数々のマーケティングコミュニケーションを提案してきたマテリアル。2016年に新卒で入社し、現在プランニングセクションであるSTG(ストーリーテリンググループ)局に在籍する近村洋輔氏に話を聞いた。
学生時代にPR業界でインターンをはじめ、就職活動も業界を絞って行っていたという近村氏。「当時はプッシュ型でコミュニケーションを考える“広告”より、プル型で考える“PR”の方が難しそうで楽しそう、という理由でこの業界を志望しました。なかでも私が入社したころのマテリアルは、40人弱の小さな会社で、『ここでなら1年目からガツガツと仕事ができそう』と直感しました」。自身が30歳になった時の姿をイメージし、その時に同年代に負けないPRパーソンになっていたいと、自ら“良いプレッシャー”を感じられる場所を選んだという。
入社直後から挑戦の日々は始まった。本配属2カ月でイベントの企画から実行までを任され、プロモーションからブランディング、マーケティングまで幅広く携わるように。直近では2020年4月に発売した「Vermicular」(バーミキュラ)新商品のフライパンのPRを担当した。「企画を提案した2月はまだ新型コロナウイルスは対岸の火事という雰囲気でしたが、発売が近づくにつれ深刻度が増し、試食会などフィジカルなイベントは軒並み中止に。そこでターゲットとデジタル上でどのようなPRコミュニケーションが取れるかを考えました」。
そうして近村氏が企画したのが「#今日の旦那メシ」というハッシュタグを用いたTwitterキャンペーンだ。在宅時間が増えるなか「献立を考えるのが大変」「夫の手料理も食べたい」という主婦の声を受け、夫がつくった料理写真の投稿企画を実施。これが大きな反響を呼んだ。キャンペーンが終了した後も投稿が続き、サステナブルな企画となった。
「今まで料理をしていなかった人も挑戦しやすくなる空気をつくりたいと思いました。ただ、単に『夫ももっと家事をすべきだ』というメッセージでは不快に思う人もいるはず。そのリスクは避けるべきと思い、メッセージには気を配りました」。
近村氏が常にPRの切り口を考える上で大切にしていることは「ターゲット自身になりきって、自分が考えたコミュニケーションがどう相手に映るかを考えるという姿勢」だ。自分が主婦なら、このコミュニケーションはポジティブに映るか、ネガティブに映るか?ネガティブに映るなら、なぜなのか?ソーシャルリスニングも参考にはするが、最終的に信じられるのは自分自身の感覚だという。
また、「誰もがセンシティブになっている時代だからこそ、世間のテンションとブランドのテンションに乖離が生まれないよう、潮目を読み間違えないようにする視点もPRパーソンに欠かせないと思います」と近村氏。今後はフィジカルでない形でどうエンゲージメントを高める企画を考えるか、そしてPRそのものの市場価値を高められるような働きにも挑戦していきたいと意気込む。
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