「どこにいても働ける」リモートワークを推進するにあたって、会社への求心力を維持し、従業員のエンゲージメントを高める施策が欠かせない。そんな時こそアマナの「カルチャービジュアライゼーション」が役立ちそうだ。
40年以上に渡り、広告界でビジュアル表現を展開してきたアマナ。企業の魅力をビジュアライズし、企業のブランディングに長年携わってきた知見は、従業員のエンゲージメント向上を目指すインターナルコミュニケーション施策にも活きている。それが同社の提唱する手法「カルチャービジュアライゼーション」だ。
パーパスを埋め込んだ企業文化
同社amanaDESIGN div. Branding & Strategy Co-Creative Directorの村上英司氏によると、「カルチャー」こそが、社内外からの共感の結節点となる。その前提に立ち、アマナ式メソッドでは、中から強い企業になるためのカルチャー醸成に必要な3つのポイントを挙げる。①企業文化の中心「企業理念=パーパス」の再発見 ②企業文化の魅力が人に伝わり、動かす方法 ③企業文化内の従業員同士のつながりを可視化して、“躍動”させていく、だ。
①について。埋没してしまったパーパスの魅力の再発見で肝心なのが、“WHYからはじめる考え方”だという。「“なぜやるのか”を先に語った上でプロダクトやサービスを考えていくので、中心に引き付けられる“求心力”が強く、世の中に強い共感を生みます」と指摘する村上氏。
好例に第一園芸の企業文化の刷新を挙げる。同社はこれまで、事業は?と聞かれたとき、「花き園芸事業」と答えていた。「しかし、そもそもなぜこの事業をやっているのか、を起点にディスカッションした結果、パーパスは“感動を創造すること”、そして事業は『感動創造事業』だと気付きました」。
経営層と現場社員では、企業の未来を見る視点が異なることが多い。そんな中、同じパーパスを持つことで、「世の中からこう選ばれたい」「私たちはこうあるべき」という視点が共有されるという。
企業文化の浸透に有効な可視化
次に、②③の社員へのパーパスの浸透だが、ここでも効果的なのが同社の得意とする“ビジュアライズ”だ。「人間は情報の90%以上を視覚から得ているとされています」、そう説得力を持たせる村上氏。心を動かすビジュアルを使いパーパスを視覚化。さらに独自のストーリーを盛り込み、従業員がアクションを起こしたくなる域にまで浸透させるのだ。
先ほどの第一園芸の場合は、「感動創造」を掘り下げるムービーや感動のつくり方をまとめたクレドブックを作成。さらに「感動創造」をする企業としてあるべき事業のあり方や、店舗設計、組織・制度改革などを考えるプロジェクトを発足し、企業カルチャーをつくっていった。
世の中からどう選ばれたいのか。共通のパーパスに皆が共感した上で、自らもパーパスに基づくプロジェクトに参加し、成果が共有・評価されていくことで、社内の参加者の輪が広がっていくという(図1)。
第一園芸の場合、理念の見直しから3年、自ら企業文化を醸成しブランド発信を続けた結果、P&Gの「レノア」とのコラボレーションCMが生まれるなど、アウターブランディングにもつながっている。選ばれる企業へと社外への共感も生む、それがアマナの「カルチャービジュアライゼーション」だ。
村上氏は最後に、「私たちは、顧客の中に入って、企業文化の魅力を再発見し、外への伝播までも見据えたブランディングを行っています。共にカルチャーを創造していくクリエイティブパートナーとして捉えてほしいと思います」と語った。
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