社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学ぶ連載です。
創業者の高村健民氏に因み、「“健”康を皆さま(民)に提供する」という理念を持つ、ビーフンメーカー「ケンミン食品」。2020年に創業70周年を迎えた。2019年5月には創業家3代目の高村祐輝氏が代表取締役社長に就任した。
「この社長就任のタイミングも1年後の周年を意識したものでした。ケンミンブランドや“ビーフン”の魅力をより多くの方に知ってもらう為にも周年は良い機会です。『HAVE A RICE DAY®』というスローガンを掲げ、新しい顧客接点が生まれるような企画を考えていきました」と高村社長。
就任前の1月にはサッカーJ1チーム「ヴィッセル神戸」とのトップスポンサー契約を発表。同年10月から「一日一レシピ」として高村社長はじめ約20人の社員がレシピ考案し、毎日ビーフンのお役立ちレシピを発信。KENMIN KITCHENビーフン料理講習会など、地域との接点も積極的につくりだしている。
ブランドはギネスにも認定!
同社の看板商品である「ケンミン焼ビーフン」も発売60周年のタイミング。社長就任直後から、「ギネス世界記録™」認定を目指し動きだし、2020年1月「最も長く販売されている焼ビーフンブランド」として登録を果たした。
「当社が70年も存続し続けられたのは“お米のめん=ビーフン”にこだわり続け、ビーフンでお客様の健康に役立つという理念を創業以来継承し独自性を磨き、オンリーワン事業になっているからだと思います。それを象徴する商品である『ケンミン焼ビーフン』がギネス世界記録という形で評価を受けることで、お客様にもより分かりやすく伝わるのではと思いました」。
また、同社広報の松元茜氏は「世界一という称号を得ることで、社員の間にも誇りが芽生え、より一層会社や商品への愛着が深まった」と...