ローカルで人気のテレビ番組や地元情報をきめ細かく伝える新聞・雑誌の編集方針や人気の秘密、つくり手の考え方を紹介します。
広島テレビ放送『Dearボス トップの秘密のぞき見バラエティ』 | |
---|---|
|
|
放送日 | 毎週日曜日 16時55分~17時25分 |
放送開始 | 2018年4月 |
放送エリア | 広島県 |
出演者 | 三四郎(小宮浩信・相田周二)、西口真央(広島テレビ放送アナウンサー) |
スタッフ数 | 局プロデューサー1人、制作会社プロデューサー2人、制作会社ディレクター5人(演出兼務含む)の計8人。 |
反響の大きかった回
#66「木織雅子(NPO法人 工房尾道帆布 会長)」(2019年8月11日放送)
番組初のNPO法人のトップで、OA当時80歳の番組最高齢のボス。木織氏が活動を始めるまでは風前の灯火だった尾道帆布が、今日の成功に辿り着いた理由に迫った。
#81「松田哲也(株式会社広島マツダ 会長兼CEO)」(2019年12月15日放送)
「マツダ車」ディーラーを中心に、幅広い事業を展開するボスに密着した1時間SP。広島の名家に生まれた松田氏の経歴をひも解くとともに、受験失敗・親との確執などの秘密を丸裸にした。
#92「熊本卓司(株式会社ポップジャパン 社長)」(2020年3月15日放送)
年間200万枚ののぼり旗を製造し、製造数は国内トップを誇るポップジャパン。売上が一時約1億円ダウンした危機を乗り越えるために始めた、新たな事業を紹介した。
広島テレビ放送の『Dearボス トップの秘密のぞき見バラエティ』は、毎週日曜16時55分から放送中のバラエティ番組だ。広島県内の個性豊かな社長や組織のトップ(=“ボス”)に直撃し、ビジネス成功の秘訣に迫っている。
MCは人気お笑いコンビの三四郎と広島テレビ放送アナウンサー・西口真央。ボスや社員らとのテンポの良い掛け合いが番組の魅力だ。
「共感」か「羨望」できるボス
番組誕生は2018年4月。当時、企画演出として立ち上げに携わり、現在はプロデューサーを務める味元崇氏は、別番組の取材で出会ったとある社長から『Dearボス』の着想を得たという。「その社長はとても波乱万丈な人生を送っていたんです。いろいろな業界の“ボス”に焦点をあて、1人の人物をとことん掘り下げていけば、面白い番組になるのでは、と思いました」と語る。
また、近年野心を抱く若者が減っていることに対する危機感も、番組のテーマの1つだ。「このままでは、広島、ひいては日本全体の元気がなくなってしまいます。番組を見て、『アグレッシブな社長を目指そう』と思う人が増えてくれれば」と味元氏。
主なターゲット層はビジネスパーソンと学生だ。ローカルに根ざした取材を続けてきていることから、県内のビジネスパーソンの番組知名度は高い。若者からの支持が厚い三四郎は、若者に対するメッセージを込めた番組コンセプトとも好相性だ。
番組は、社長に密着し成功の秘密に迫る構成だが、教養番組や経済番組ではなく、ジャンルはあくまで「バラエティ」。そのため、視聴者が楽しめることが大前提だ。「そうした観点から、企業紹介ではなく社長個人の素顔に切り込んだ話を番組の軸にしています。その前提の上で、視聴者が『役に立つ』『ためになる』ことも必ず入れるようにしています」と味元氏。
“ボス”探しは...