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社会の話題に乗り、ニュースをつくる企業Twitter

コロナ、ステイホーム、レジ袋有料化…… 社会動向との接点を活かした投稿事例17<前編>

新型コロナの感染拡大で、顧客との直接のふれあいは難しくなっています。そんな中、社会の潮流に合わせたSNS発信で、顧客との接点を創出している企業・団体の公式アカウントの投稿をピックアップし、その裏側を担当者に聞きました。

自社商品でつながりを表現 投稿はプロアスリートも

自分の思い出のあるシューズの靴ひもをハート形にし、その写真を「#UntiedYetUnited」というハッシュタグと一緒に投稿してもらうキャンペーン。

プロランナー川内優輝選手も自身の想いとともに投稿。

狙い

「#UntiedYetUnited」は「離れていても、みんなつながっている」という意味で、イタリアのASICS Front runnerの投稿から始まった、靴ひもをハート形にして投稿するキャンペーンです。新型コロナウイルス感染拡大を受けて、誰もが困難な状況のなか、一人ひとりが離れていてもつながっている、というメッセージを発信することで、新たな発見や、新たな出会いをサポートしたいという想いから投稿しました。

反響

TwitterとInstagram合わせて計1万2000件以上の投稿がされています(8月現在)。「今できることをしていきます」「優しい気持ちになる」などのコメントとともに、シューズと一緒にボールやラケットを載せていらっしゃる方もいました。また、ランナーの川内優輝選手や、陸上の桐生祥秀選手、バレーの柳田将洋選手など、プロで活躍する多くのアスリートの方からも投稿があり、拡がりを見せています。

    発信で気をつけている点は?

    画像と文章については、投稿を見た方に伝わる内容か、誤解をされてしまう表現になっていないか気をつけ、投稿前には必ずチェックしています。

アシックスジャパン
@ASICS_JP

DATA
アカウント運営担当部門(部署) マーケティング部 デジタルプロデュースチーム
投稿しているメンバーの人数 2人(外部委託)
開設年 2012年12月
開設アカウント Twitter・Facebook・Instagram・YouTube・LINE

医療従事者へ寄付活動 開設以来最高の反響に

1RTにつき1円を医療従事者に寄付。2020年4月17日~24日の期間で実施した。

狙い

新型コロナウイルス感染拡大が深刻かつ重大な問題となる中で、当社が社会的に貢献できることはないか検討した結果、現在も課題となっている医療崩壊の危機に対して基金への寄付という形で医療従事者の方々の負担を少しでも軽減したいと考え、RTに応じた寄付を企画しました。同じように「自分も何かしたい」と思っている人に気軽に参加いただき、間接的にでも医療従事者の方へエールを届けられたら、という思いからTwitterで実施しました。

反響

4月17日正午の企画開始直後から勢いよくリツイートが伸び、6時間半後には10万を超えました。多くのウェブメディアに転載、後日『スポーツ報知』においても記事化されました。著名な方々にも賛同いただいた結果、34万4934リツイート(期間中)と、アカウント開設以来最も反響を呼んだツイートとなり、想定以上の反響に社内でも驚きが広がりました。寄せられた応援メッセージは寄付先の日本財団様へお渡しし、当社ホームページでもご紹介しています。

    発信で気をつけている点は?

    取り上げるネタは多くの方が関心を持っていて自社のサービスが絡めそうなものを選んでいます。日頃のツイートもそうですが、偏った内容・表現になっていないか誤解を与えないか、投稿前に何度も確認します。また取り上げるネタの周囲の温度感も見極めています。いわゆるツイートで避けるべき「5S」(政治・宗教・差別・スポーツ・セクシュアル)に抵触するような内容になっていないかについては細心の注意を払っています。

クオカード
@quocardofficial

DATA
アカウント運営担当部門(部署) ブランド・マーケティング部
投稿しているメンバーの人数 1人
開設年 2018年
開設アカウント Twitter・Facebook・YouTube

フォロワーに問いかけエコバッグの商品化が実現

フォロワーの声から、「NO YOGURT, NO LIFE」とチー坊がプリントされたエコバッグの販売が実現した。

狙い

レジ袋有料化への関心の高まりを意識して、エコバッグをつくろうかな、と投稿しました。当社は食品メーカーなので、ほとんどのお客さまがレジ袋を使用する場で当社製品をお買い求めになられます。そういった背景からも、環境に配慮した企業としてのPRがしたいと考え投稿しました。また、エコバッグの販売に関しては、7月1日のレジ袋有料化のタイミングとフォロワーの皆さまからのご要望とが一致し、商品化が実現しました。

反響

「いいね」は2098件、リツイートは786件、インプレッション14万6158件(2020年8月3日現在)となっています。フォロワーからは、エコバッグの販売を希望する声を多数いただき実現しました。社内からは、毎回エコバッグをたたむのが面倒だとの声があったため、収納が簡単にできる商材を探し、それを商品化しました。また、収納の仕方についてはSNSに動画で投稿し、この動画も再生回数は約1万2000回を記録しました。

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