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メディアの現場から

ナンバー1ヒーローに迫る、1000号を迎えた総合スポーツ誌

文藝春秋『Sports Graphic Number』

報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。

『Sports Graphic Number』編集部DATA
  • 部数:12万1083部(2019年1月~3月:日本雑誌協会印刷部数公表データ)
  • 発行:隔週木曜
  • 定価:640円(税込)
  • 創刊:1980年4月
  • 形態:A4変型判
  • 読者構成比:

総合スポーツ誌『Sports Graphic Number』は2020年4月16日号で創刊1000号を迎えた。1000号記念号特集は「ナンバー1の条件。」と題し、トップはイチローのスペシャルインタビュー。プロ28年で4367本のヒットを重ねた彼は「生まれ変わったら20歳からメジャーに挑戦して5000本を目指す」と語る。また、「僕よりもヒットをより多く打てると思った選手は一人もいませんでした」と明かした。

彼は表紙登場だけでも32回。数限りなく取材を重ねてきたヒーローに改めて話を聞く際の心掛けを、同誌編集長の宇賀康之氏は「今までの号と切り口を変え、聞きたいテーマを極力明確にします。それに沿ってライターと共に質問項目を用意します」と話す。

同年2月13日号特集は「ラグビー再入門。」冒頭では「リーチマイケルのリーダーシップを見よ。」と題して日本代表をベスト8に導いたキャプテンの姿を、本人ではなく、複数のチームメイトへの周辺取材で浮かび上がらせた。「高校生の頃のマイケルには特にリーダー的な雰囲気は感じませんでした。こんなになるとは全然思わなかった」と当時ライバル校の選手だった三上正貴は話す。

しかし、年月を経て、W杯代表でリーチと共に戦ったピーター・ラブスカフニは「彼は偉大なキャプテンで、先頭に立って模範を見せる」と語る。また、リーチは、釡石鵜住居復興スタジアムでのフィジー戦前夜ミーティングで、同会場が津波で全壊した小中学校跡地に建設されたと紹介した。この場所で試合をする意味をチームメイトに考えさせた結果...

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