日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

メディアの現場から

『美的』10年以上実売1位の理由

小学館『美的』

報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。

『美的』編集部DATA

  • 創刊:2001年
  • 体制:雑誌とウェブでチームが分かれており、雑誌の担当社員は編集長を含めて6人。そのうち1人が2018年9月に創刊した『美的GRAND』の編集を兼務。ウェブは、多くの外部スタッフが携わっており、社員の担当は2人。
  • 2001年に創刊した小学館の美容誌『美的』は、2009年から10年以上にわたって、美容誌カテゴリーにおける実売1位の地位を維持し続けてきた。

    コンセプトには実売1位になった当初から現在まで変わらず、"「肌・心・体」のキレイは自分で磨く"を掲げ、25~35歳の美容好きな読者をターゲットとしている。実際の読者も30歳前後がボリュームゾーン。フルタイムで勤務している会社員の女性が最も多いため、上司からの印象も損ねない、きれいできちんとしたメイクの情報が求められている。編集長の鈴木智恵氏は、読者について「ある程度の収入は得ながらも、コスメはプチプラ商品も取り入れるなど、工夫しながらやりくりしている人が多い」と語る。

    コスメの色の見え方にこだわり

    そのような読者が支持する美的の強みは、"マジメ"であることだ。常に地に足が付いた実用性のある情報を提供することを心がけている。例えば商品名や型番は半角スペースの入れ方まで、間違いがないよう念入りに確認している。"最も正確な情報が記載されている雑誌"と堂々と言えるようこだわり抜いてきたのだ。

    中でもこだわっているのがコスメの"色"。商品写真は基本的に撮り下ろしで、校了前には1点1点印刷時の色の出方と現物の色とを見比べて確認する作業を欠かさない。時には現物を印刷所に送って"同じ色に"とオーダーすることもある。

    同誌にはウェブ版「美的.com」もあるが、鈴木氏は雑誌ならではの強みとして、「大量の情報の中から内容を厳選していること」「読者がじっくり読み込めるコンテンツづくり」を挙げる。

    鈴木氏が編集長に就任したのは2019年7月。就任以前から、コンセプトやターゲットは変えていないが、ビジュアルの充実をさらに追求している。「コンサバ系の雑誌なので、奇抜すぎるトレンドメイクなどはそのまま紹介するのが難しいんです。そうすると、ビジュアルが1年を通して停滞した印象になってしまいます。それを防ぐために、いつもの美的だけれど見え方が違う、表情が新しいと思ってもらえる誌面づくりに挑戦していきたいと考えています」 …

    あと62%

    この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

    メディアの現場から の記事一覧

    『美的』10年以上実売1位の理由(この記事です)
    ミレニアル世代に支持される 経済とテクノロジーのメディア
    緊急時広報や内部通報制度を解説 企業ガバナンスを論じる専門誌
    商品テスト、総選挙企画が話題のラジオ番組『ジェーン・スー 生活は踊る』
    「女性誌疲れ」の読者に寄り添う 『LaLa Begin』好調の理由
    住まいと暮らしの豊かさを追求 創刊68年のハイエンド住宅誌『モダンリビング』
    デジタルと紙の編集部が統合 2軸の情報をバランス良く展開
    ランキングで人気を可視化 エンタメ業界の動向を伝える専門誌
    「港区おじさん」で話題化 なぜ東カレファンが拡大しているのか
    雑誌『幼稚園』企業コラボ付録で創刊以来初の重版
    3編集部制の新生バズフィード ニュース部門は「1.5報」で勝負

    おすすめの連載

    特集・連載一覧をみる
    広報会議Topへ戻る

    無料で読める「本日の記事」を
    メールでお届けします。

    メールマガジンに登録する