日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

デジタルPR入門

理解から共感へと導く SDGs・CSR活動の広報

PR TIMES

オンラインの情報流通構造が複雑化し、広報の手法も変化しています。デジタルPRの基本と戦略に活かすヒントを専門家がお届けします。

    今回のポイント

    (1)「共感」は「理解」なしに生まれない

    (2)継続的な活動の実行と発信で説得力を

    (3)平易な言葉で身近な話題に置き換える

近年、多くの企業がCSR活動に取り組み、最近であればSDGs(持続可能な開発目標)の達成を掲げています。リリース配信サービスである「PR TIMES」上でも多くのCSR/SDGsに絡んだ情報が発信されています。例えば「SDGs」というワードで検索すると、2019年9月は月間で228件ヒットします。前年同月(55件)と比べ、増加傾向であることが分かります。

「SDGsウォッシュ」に要注意

ただし発信する際は「SDGsウォッシュ」に注意が必要です。SDGsウォッシュとは「実態が伴っていないのにSDGsに対応しているかのように見せかけてPRすること」を指します。

前提としてCSR/SDGsは「マーケティングや広報のため」の活動ではありません。「とりあえず発表してみたが行動はしない」「実態以上の行動をしているように見せかける」といった姿勢はステークホルダーに見抜かれてしまいます。

またSDGs自体は広報担当者の間では広まりつつも、朝日新聞社の調査によると「SDGsという言葉を聞いたことがある」という人は一般では3割程度となっています(2019年8月時点)。

このように日本においてまだ認知度が低い状況の今、CSR/SDGsの分野は「理解」を促すフェーズにあります。近年の広報活動では「共感」を求めるケースも多いですが、そもそもCSR活動に対する共感は活動への理解なしに生まれることはありません。特に社会課題は一朝一夕で解決するものではないため、取り組んでいる姿勢や本気度を継続して発信していくことが重要ともいえます。

ニュースレターで定期報告

ここからは「PR TIMES」で配信されたCSR/SDGs関連のリリースを見ていきましょう。

継続的に情報を発信する手法として、年次のCSR報告書を制作している企業も多いですが、ニュースレター形式で定期的に広く情報を発信するのも一手です。年次の報告書は量も多く読む方にもある種のテクニックが求められますが、ニュースレター形式であれば平易に要点を伝えやすくなります …

あと63%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

デジタルPR入門 の記事一覧

理解から共感へと導く SDGs・CSR活動の広報(この記事です)
デジタル×オフラインで「ついシェアしたくなる」を刺激する方法
増え続ける調査リリース 情報価値を高めるには?
「ストーリー先行」に要注意!PRの要素を整理してみよう
ユーザーの熱狂を「傾聴」 多面的な情報流通を可能に
「ググる」から「タグる」へ ビジュアルを活用したPR術
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する