SDGsはコーポレートブランドの確立に欠かせない共通言語。広報担当者が社内外に向けて発信するためのヒントを探ります。
食品や生活用品の個配事業などを展開するパルシステムグループ(東京・新宿)。首都圏を中心とする1都11県で約158万人の組合員が加入する。1977年の設立当初から「心豊かなくらしと共生の社会を創ります」を理念とし、持続可能な生産と消費のあり方を模索してきた。
2014年には、それを具現化したプロジェクト「『ほんもの実感!』くらしづくりアクション」をスタート。「私達の"選ぶ"が社会を変える」をキャッチフレーズに、組合員に対して主体的な商品選びを呼びかけてきた。その具体的なアクションは、❶本物の価値を知って選択する ❷生産者・メーカーと会う・話す・伝える ❸おいしくムダなく使いこなす、の3つ。
例えば、毎週組合員に配付している商品カタログ『きなり』では、ただ商品を並べるだけではなく、記事も掲載。「遺伝子組み換え作物不使用」や「アニマルウェルフェア(動物福祉)」などといった商品へのこだわりや、生産者のストーリーなどを紹介している。さらに、田植えや収穫、酪農体験ができる産地訪問ツアーも実施し、年間約2万人が参加している。
2017年には、これらの取り組みがSDGs達成にも寄与するものとして評価され、第1回「ジャパンSDGsアワード」(SDGs推進副本部長賞)を受賞 …
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