半年ごとに「ヒット商品番付」を発表している『日経MJ』。近年ヒットした商品の傾向とその流れを後押ししたPRについて、編集長の半澤二喜氏が取材経験をもとに解説する。

「うんこミュージアム YOKOHAMA」(企画制作:面白法人カヤック)
小売業界の最新トレンドを発信する専門紙『日経MJ』(日本経済新聞社)。30~40代のビジネスパーソンをメインターゲットに、週3回(月・水・金曜日)発行している。紙面で扱う主なテーマはマーケティング戦略と消費トレンド。半年ごとに「ヒット商品番付」も発表している。
キーワードは「時短+α」
番付は、100人以上の記者がそれぞれ担当業種のヒット商品を推薦し、集まった数百個の回答の中から選ぶ方法で作成。判断基準は売上・話題性・インパクトなどで、毎回10時間以上かけて協議しているという。
2019年6月に発表された2019年上期のヒット商品番付(図1)では、東の横綱に「令和」、西に「スマホペイ還元」が選ばれた。編集長の半澤二喜氏は「近年はメガヒット商品がなかなか生まれないので、"コト消費"が上位に並びがちですね」と話す。
今期のヒット商品のキーワードは「時短+α」。「簡単」「楽しい」などが加わった商品だ。例えば、片手で使える衣料用洗剤「アタックZERO」(花王)や、吹きかけて流すだけの浴室用洗剤「ルックプラス バスタブクレンジング」(ライオン)などである …
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