日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

Pick Up!(PR)

ブランディングのスタートは「ブランドを見つめ直す」ことから

フラクタ

企業のEC運用やそれに関わる人材育成、ブランディング支援を手がけるフラクタ。7月25日に宣伝会議と共催で「ブランディングスクール」を開講した。ワークショップも交えた本プログラムの模様を、2回にわたりレポートする。

【レポート Part1】

「ブランディングスクール」はフラクタと宣伝会議が共催する、企業コミュニケーションに携わる担当者向けのセミナー。実践形式のワークショップを交えながら、フラクタに所属するブランディングの専門家がテーマごとに講義を実施するプログラムとなっている。

ブランドを明確にするには?

第一部では、フラクタの村中花梨氏が登壇。「ブランドを明確にするポイント」とは何かをレクチャーした。まず「ブランディング」の定義について、村中氏は「人々に、その企業や商品、サービスなどのイメージを想起してもらうための行為のこと」と説明。なおかつ「ビジネスを展開する上で、利益を上げて生き残るための方策のひとつ」とした。特に情報過多の時代において、人々の頭の中にイメージを形成してもらうことは非常に難しい。よって、ブランドにとって"大切なこと"を顧客とのあらゆる接点で繰り返し伝えていくことが重要になる。

「その際に企業内で起きがちなのが、インターナルブランディングをおざなりにしてしまうこと。ブランドにとって大切なこと(コア)を抽出したら、まずはインターナル(社内)からエクスターナル(社外)に広げていくという流れを意識してほしい。部署間の連携も必要」とアドバイスした(図1)

図1 ブランディングは社内から社外へ
出所/フラクタ

では、ブランドにとって"大切なこと"、つまりブランドの存在意義を決めるためのポイントとは。それは顧客との「信頼関係」にあると村中氏は言う。「ブランディングは"自分たちがどうありたいか"を表現してしまいがち。むしろ、そのブランドのどんな要素を顧客が信頼してくれるのかを捉え、見極めることが重要。そこには感情的なつながりが生まれているので、強いブランドを構築することができます」。

この"大切なこと(コア)"の抽出のためのひとつの手段が、部署や組織を横断して開催するワークショップだ。続く第二部では、そのブランドから連想されるキーワードを抽出するワークショップ体験なども含め、抽象的になりやすいブランドをより具体化する流れについて解説した。

村中氏はブランドそのものの定義、ブランドのコア(大切なこと)を抽出することの重要性をレクチャー。

ブランドの「具体化」を体感

第二部では「抽象的なブランドを具体的にする~自社ブランドの『言語化』と『視覚化』~」をテーマに、フラクタの狩野雄氏が講師を務めた。狩野氏はまず、著名ブランドや海外の新興D2C(消費者への直販)ブランドの例などを挙げながら、抽象的になりやすいブランドのオリジナリティを一貫して伝えることの重要性を示した。

そのメリットはコミュニケーションがシンプルになること、そして「もっと貢献したい・応援したい」という深い思いを持つファンを獲得できることにある。そのためには、ブランドを具体化する工程が不可欠だ。フラクタでは土屋鞄製造所などのブランディングを手がけているが、いずれも社内で「具体化」の工程を経て実現したものだ。

「これらの作業は手間がかかるが、その先の効率的なコミュニケーションを実現することにもつながる。ワークショップを通じて、その工程を少しでも体感してほしい。今は国が"デザイン経営"を提唱しているように、5年以内にはブランドを言語化、視覚化していく作業を重視する思考へと変化していくはずです」。

さらに今回のスクールでは、「東京(の魅力)」をテーマにワークショップを実施。3~4人のグループごとに「東京=◯◯◯な街である」という考えを45分間でまとめるという内容だ。

「正解を求めるのではなく、意見を出すことが重要。組織内で実施する場合は❶職能・精度は気にしない ❷赤裸々に、自分の意見も交えて ❸気後れしない、遠慮しないという3点を意識して進めることをおすすめします」と話し、終盤にはグループごとに言語化・視覚化した成果を発表した。参加者らにとって「一見すると手間がかかる、ブランドの言語化と視覚化の作業は絶対に必要なこと」という感覚を体感するワークショップとなった。

狩野氏はワークショップを交えながら、ブランドの「言語化」「視覚化」に向けてのステップをひも解いていった。

ワークショップのテーマは「東京(の魅力)」。自己紹介ののち15分のディスカッション、10分のまとめ、各チーム2分ずつの発表の時間を設けた。

*『広報会議』の表記ルールに準じて「インターナルブランディング」「エクスターナルブランディング」としている箇所は、フラクタでは「インナーブランディング」「アウターブランディング」の表記を使用しています

➡第三部以降のレポートはPart2へ続く

講師

フラクタ
ブランドストラテジックプランナー
村中花梨

フラクタ
ブランドストラテジックプランナー
狩野 雄

    お問い合わせ

    株式会社フラクタ
    〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町22-14 N.E.Sビル N5F(ラボ S5F)
    TEL:03-4530-3788
    contact_jp@fracta.co.jp
    https://fracta.co.jp/

無料で読める『本日の記事』をメールでお届けいたします。
必要なメルマガをチェックするだけの簡単登録です。

お得なセットプランへの申込みはこちら

Pick Up!(PR) の記事一覧

Instagramや店頭から着想したコメ兵のオウンドメディア SEO記事を併用
クリッピングのデジタル化で「攻める」広報組織のつくり方
グローバル従業員と理念共有 社内動画の有用性を考える
「新しい企業のあり方」に対応 戦略的な社内ブランディング施策
ブランディングのスタートは「ブランドを見つめ直す」ことから(この記事です)
経営戦略と一体化した広報・PRの指南書
企業のミッション策定におけるオーナーシップの重要性
社員3500人に「大切実感」を伝え 全社課題の自分ごと化を実現
エンゲージメントを改善する 社内メディアの最前線
ブランド価値創造は社内から 体現者となる社員を育てる
埋もれた価値の発見によるコーポレートブランディング
社内コミュニケーションの突破口 従業員向け動画の成功と失敗
新製品発表会の現場を動画でレポート ブランドの意志が伝わるコンテンツに
社内コミュニケーションの突破口 「伝わる動画」の制作・発注の仕方
長期ビジョン・経営課題から逆算 社内イベントで従業員の体験価値向上
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する