PRイベントは、企業のブランドパーパスが伝わるクリエイティブが盛り込まれた場だ。ポーラではメディア向けイベントを撮影・編集し、配信できる動画サービス「PR TIMES TV」を活用。SNSのエンゲージメント率向上、従業員への情報共有の効率アップなど手応えを感じている。

(左)ポーラ 宣伝部 コミュニケーション企画チーム デジタルユニットリーダー 北川裕彬氏
(右)PR TIMES PR TV事業本部 本部長 三浦和樹氏
photo/杉能信介
エンゲージメント率は7.5倍
──PR TIMESでは、企業や自治体の情報発信に動画を活用するPRサービス「PR TIMES TV」を2017年末から提供しています。
三浦:動画の活用について、相談を受ける機会が近年増えています。これを受け、6月にPR TV事業本部を立ち上げました。記者発表会や施設オープン時の内覧会といったメディア・インフルエンサー向けのPRイベントを実施する際に活用いただくことが多いです。
北川:ポーラでは3月にパーソナライズドブランド「アペックス」、4月に美白ブランド「ホワイトショット」の新製品発表会を都内で開催し、その際に「PR TIMES TV」を活用しました。当日の様子を撮影・編集してもらい、いずれも翌日に約1分の動画で公開しています。事前にシナリオやキーメッセージ、盛り込むテキスト原稿について打ち合わせることができるので、スピード制作が可能でした。
三浦:従来、記者発表会はその役割や性質上、内容はあまりオープンにされませんでした。どんなにプログラムやクリエイティブにこだわっても、その雰囲気を体感できるのは参加者のみ。企業や商品のブランドパーパスを凝縮した場であるにもかかわらず、非常にもったいないですよね。
北川:特にポーラの記者向けイベントは毎回、かなり時間をかけ力を入れて準備し、こだわり抜いています。会場選びや空間づくり、プレゼンテーション、スタッフの衣装までブランドを体現しているんです。動画は現場ごと伝えることができるので、情報伝達の効率の高さも実感できました。公開された動画をポーラの公式Facebookページで投稿したところ、「ホワイトショット」の発表会では平均エンゲージメント率の7.5倍に達したほどです(*1)。
*1 過去に開催した発表会に関する投稿の平均値との比較

「PR TIMES TV」活用イメージ
記者向けイベントを「PR TIMES TV」が撮影・編集した動画は、当日~翌日には公開・配信。PR TIMES TVでの動画ニュース配信に加え、企業の公式SNSでも発信することで、メディアや一般ユーザー、ファン、従業員にイベントの様子を広く共有できる。動画のため、臨場感をもって伝えられる点も強みだ。
出所/PR TIMES
インターナル向け二次利用も
──動画を制作する際のポイントは。
三浦:報道視点と企業視点のハイブリッドを目指しています。企業の一方的な宣伝ではなく、あくまで中立的視点でありながら報道だけでは伝わらないメッセージやブランドの世界観を盛り込める点が強みだと思います。
北川:製品の魅力とともに、熱量の高い担当者のプレゼンテーションからもブランドにかける思いや世界観が伝わっていたら嬉しいですね。もうひとつ、反響が大きかったのがインターナル向けの二次利用。編集前のフルバージョンの動画を社内のイントラネットで共有したほか、Facebook上では従業員やポーラ製品を販売するビューティーディレクター(全国に約4万5000人)がたくさんシェアしてくれました。
三浦:中立的視点でまとめられた動画だからこそ、ウェブメディアの記事ではそのままリンクを貼っていただくという展開も見られました。
北川:情報の質が高いので、今後は化粧品と親和性の高いInstagram上での拡散や実際の来店・購買など行動につながるような動線づくりにもトライしてみたいですね。
三浦:企業発のニュースをもっと楽しんでいただけるように、ますますブラッシュアップしていきたいです。
POINT
ポーラ「ホワイトショット LX・MX」新製品発表会
(2019年4月24日)
ポーラの美白ブランド「ホワイトショット」から、市場で10年ぶりに認められた新規美白有効成分配合のローション、ミルクが発売された。2019年4月24日、その発表会が表参道ヒルズで開催され、翌日に「PR TIMES TV」で1分弱のダイジェスト動画を公開した。
イベントは同日に6回実施し、美容ジャーナリストやマスメディア・ウェブメディアの記者、ヘアメーク、国内や中国のインフルエンサーら425人が参加した。この動画をポーラのFacebookページで公開したところ、エンゲージメント率は通常の7.5倍に。

なるべく中立的な視点を意識、タイトルから社名や商品名を除く

記事で取り上げられにくい会場の装飾やこだわりを伝える

担当者の想いのこもった言葉を後半に盛り込み、感情に訴える

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