SDGsはコーポレートブランドの確立に欠かせない共通言語。広報担当者が社内外に向けて発信するためのヒントを探ります。
アシックス(神戸市)は2018年6月、低炭素社会の実現に貢献できる次世代高機能素材「セルロースナノファイバー(CNF)」を活用したシューズ「GEL-KAYANO 25」シリーズを発表、さらに10月にはサステナビリティをコンセプトにしたシューズ「DYNAFLYTE 3 SOUND」を発表し、話題になった。
海外売上が約75%を占めている同社は、早くから国際的な潮流に注目してきた。サステナビリティレポート(旧CSRレポート)の発行を開始したのは2005年。欧州で人権や環境問題に対する議論がより盛んになってきたころだ。
さらに、社内から「サステナブルな商品をもっと世の中に広めたい」という声があがり、2016年に部門横断の「サウンドワールドプロジェクト」を結成。ここから生み出した商品のひとつが前述の「DYNAFLYTE 3 SOUND」だった。
プロジェクトメンバーはCSR、広報、マーケティング、開発、デザインなど約20人。「ものづくり+コミュニケーション」をキーワードに、開発段階からコンセプト設定やPR戦略などを定め、商品企画にも反映した。CSR統括部の吉本譲二部長(CSR・サステナビリティ部)は、「環境に配慮した商品は一定のコストがかかる。開発とともに"どのようにプロモートするか"まで考えることで、的確にターゲットに訴求できる商品にしていくことが重要」と話す …
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