成長企業の社長たちが「今気になる社長」に挑戦状を突き付ける!急成長の裏に潜むPR戦略の秘密は、果たして明かされるのか……?
photo/小島健(松浦氏)、樋木雅美(下村氏)
Q.地方企業ならではのメディアと接点を持つための工夫は?
10月にあった、アントレプレナー表彰制度"EYアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2018ジャパン"の「東海・北陸大会アワード・セレモニー」でお会いした笑農和(えのわ)の下村社長。農業×ITという最先端の分野に挑む姿が多くのメディアに取り上げられていて、私も注目しています。メディアとの接点が少ない地方企業として、工夫していることはありますか。
(万協製薬 代表取締役社長 松浦信男氏)

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A.賞レースへの参加や支援プログラムを通じてより信用される企業になることを目指しています。
(笑農和(えのわ) 代表取締役 下村豪徳氏)

注目企業としてご指名いただきありがとうございます。笑農和(えのわ)は、「IT農業を通じて笑顔の人の和を創り社会に貢献する」を理念に、コメ農家向けのスマート水田サービス「paditch(パディッチ)」の開発・運営などを行っている会社です。
「paditch」は、ローンチから1年以上が経ち、現在は本社(富山県滑川市)のある北陸を中心として、全国で約100台導入していただいています。「農業×IT」は近年伸びている分野ではありますが、それを事業の柱としている会社はまだ少ない、ということからも分かる通り、農家の方に導入してもらうにはハードルが高いんです。
松浦さんがおっしゃる通り、地方企業ということもあって、こちらからメディアにアプローチする機会はほぼありません。受け身の姿勢ではありますが、最近やっとメディアからの問い合わせが増え、月に2~3本は取材が入るようになりました。それに連動して事業も成長しています。今回は、そこに至るまでの背景をお話ししたいと思います。

笑農和は2018年2月に設立5周年を迎えた。社内の記念パーティーの様子。
ITの力で農業の課題を解決
私が笑農和を立ち上げたのは2013年。元々は富山県の大手IT会社でプログラマーやシステムエンジニアとして働いていたのですが、実家が農家ということもあり、"農業にまつわる課題をITの力で解決したい"という想いで独立しました …