有線放送から始まり、事業を拡大し続けるUSEN-NEXT GROUP。近年は高速インターネットサービスのほかIoTやAIの技術を活かした事業を展開し、2017年末にはグループを統合。新オフィス移転により、その勢いを加速させている。
「みんな、社内を歩くスピードが以前に比べて速くなりましたね」。
移転後の社員たちの様子を、コーポレート統括部長の住谷猛執行役員はうれしそうに語る。新オフィスではオープンなスペースが増え、カジュアルな雰囲気が広がった。これにより社内が活性化し、社員のアクティブさが増している様子がうかがえる。
その背景には、ひとつの布石がある。USEN-NEXT GROUPでは移転前の6月から、「かっこよく、働こう。」を合言葉に働き方改革「Work Style Innovation」を推進してきた。その一環で、「スーパーフレックス」と呼ばれる自由度の高いフレックスタイム制度や、働く場所や時間を自由に選べるテレワーク勤務制度などを導入している。社員それぞれの仕事との向き合い方が変わり、ON/OFFのメリハリや、決められた時間内で仕事を集中して終わらせるという意識が高まっていたのだ。
宇野康秀社長と住谷氏が自ら率先して実践した取り組み「Cool & Smart Biz!」により、社員の服装はよりカジュアルになり、おしゃれになったという変化もある。分散していたグループ会社を1カ所に集約したことで、これまで以上に多くの人の目に触れる機会が増えてきたという影響も大きいそうだ。
会社としても社員の意識の変化をサポートする体制を整えている。社内報にオフィスファッションに関する情報を掲載したり、ネイリストを招いたネイルケア体験、職人を招いての靴磨き体験を企画したりと、個々人の意識変革のきっかけにつながるイベントを月1回程度開催している。「今後ますます『この会社の中で自分はどうあるべきか』ということを社員に考えていってもらうきっかけになれば」と住谷氏は語る …