「ミドリムシ」で知られるバイオベンチャーのユーグレナが2018年2月、新オフィスに移転した。プロジェクトは計画から実行まで2年の歳月をかけ、企業内保育園を設置するなど社員の働きやすさに配慮した環境となっている。
東大発のバイオベンチャー企業、ユーグレナの新オフィス移転プロジェクトは取締役の永田暁彦氏(財務・経営戦略担当)が中心となり、2016年2月に始動した。
新オフィス設計において重要視したテーマは「一体感を感じながらも自らのパフォーマンスが出せる環境をつくる」「サイエンス、テクノロジーを軸とした企業であることを感じられる」「働く仲間のライフステージの変化に対応できる」という3点だ。
企業内保育園の併設は、現在子育てをしているグループ全体の社員だけでなく、これから子育てや介護を経験することになる若い社員のライフステージの変化を見据えてのこと。会社として社員の生活に寄り添っていこうという考えのもと、最重要案件のひとつとして進められることになった。
担当となった執行役員の須佐大介氏(管理担当 管理部長)は、提携先探しや保育園設置に関連する法令の調査、助成制度の応募、設計に関することなど、手探りのなか実現のために苦労を重ねたが「こういった新しいチャレンジができることがユーグレナという会社の魅力」とも語っている。
社内外からの新オフィスの評判は上々だ。7月には来客ゾーンの広々とした打ち合わせスペースで、グループのベンチャーキャピタルによる「サイエンス&アート」をテーマとしたプロジェクト「Mitaxis(ミタクシス)」の第1回のイベントを開催。社外からの参加者と社員をあわせて40人が集った。
広報を担当する経営戦略部コーポレートコミュニケーション課課長の安間美央氏は、「場所によって気分転換できるほか、当社の軸を伝えやすい来客スペースが社内外で特に好評です」と語る …