大阪ガスは2017年度、1947年創刊のグループ報『がす燈』のウェブ版を開始。初年度は印刷媒体と併存させ、2018年度からはウェブに完全移行した。タイムリーな特集企画や動画コンテンツを国内外のグループ社員に届けている。
6月18日に発生した、大阪北部地震。大阪ガスでは茨木市・高槻市・摂津市・吹田市の約11万戸で都市ガスの供給を停止し、対策本部を立ち上げた。広報部では、同24日に供給を再開するまでの現場を映像で記録。ウェブ版グループ報「Webがす燈」でも緊急特集を組み、復旧に向けた動きをタイムリーにレポートしていった。
「阪神・淡路大震災の教訓で、現場の記録を残しておかねばという思いがあったんです。グループ社員に社内報で復旧の様子を伝えたところ、応援のコメントも多数寄せられました。後日、6月25日の対策本部解散式までを追った記録映像も編集し、グループ内で公開しています」。そう話すのは、「Webがす燈」を統括する同社の楠井祐子氏(広報部 コーポレート・コミュニケーション推進チームマネジャー)だ。
ルーツは「砂漠のオアシス」
大阪ガスでは2018年度から、グループ報をウェブ版に移行したばかり。2017年は紙とウェブ版が併存していたが、翌年度から完全移行した。「海外拠点を含むグループ全体のコミュニケーション強化、理念浸透の促進が背景にあります。年間特集は決まっているのですが、今回のような緊急事態に企画を即切り替えることができるのもウェブ版の強みだと実感しました」 …