成長企業の社長たちが『今気になる社長』に挑戦状を突き付ける!急成長の裏に潜むPR戦略の秘密は、果たして明かされるのか……?
Q.物議をかもすような提案の背景は?
2017年11月のカンファレンス「Cybozu Days 2017」では、登壇の機会をいただきありがとうございました。青野さんとはそこで色々お話をして、勝手に意気投合したと思っています(笑)。
いつも社会に対して物議をかもすような提案をされるのを、興味深く拝見しています。御社の創業20周年記念アニメ「アリキリ」も働き方改革の本質を問い直すような内容で刺激を受けました。周年という節目になぜこのテーマを選んだのですか?また、青野さんは世間からの批判的な意見に対して落ち込むことはないのでしょうか。対処の工夫などあれば教えていただきたいです。
(ヤッホーブルーイング 代表取締役社長 井手直行氏)
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A.私たちがどういう組織なのか世の中に示すために「働き方改革」に物申しました!
(サイボウズ 代表取締役社長 青野慶久氏)
サイボウズのユーザーが働き方や仕事術について語るカンファレンス「Cybozu Days 2017」では、登壇していただきありがとうございました。私も井手さんのお話にとても共感しました!ヤッホーブルーイングの個性あふれる取り組みにも、いつも刺激をいただいています。
「働き方改革」への違和感
サイボウズは2017年8月に創業20周年を迎えました。そこで、カンファレンスでは"次の10年にさらにチャレンジしていく"という決意を込めて「壁を超える」をテーマとさせていただいたのです。
8月に公開したワークスタイルムービー「アリキリ」にも、注目していただきありがとうございます。このアニメを企画したきっかけは、2016年から推進され、ますます盛り上がってきている「働き方改革」に対しての違和感でした。
サイボウズでは2007年から自分に合った働き方を選ぶことのできる制度などを積極的に取り入れてきたので、私にとっては「今改めて言うことではないのでは」といった印象でした。しかし、20周年の節目を迎えるにあたり、その"違和感"を伝えることこそが「私たちがどういう組織であるのか」を社会に示す絶好の機会だと思いついたんです。
2017年には政府と経済界によってプレミアムフライデー(プレ金)が提唱され、「とにかく残業をなくせばいい」「1分でも早く退社させよう」という風潮が高まってきましたが、それらは問題の一部でしかないと思っています。実際、プレ金を導入した企業の従業員が会社を出てから、カフェで残りの仕事を片付けているといった話も耳にしました …