日本唯一の広報・IR・リスクの専門メディア

           

メディアイベント実践ガイド2018

イベント当日がゴールではない!予想外のネット炎上、どう対応する?

ドミノ・ピザ ジャパン

ドミノ・ピザの新サービス「ミッション20ミニッツ」。発表会を無事に終えたはずが、まさかのネット炎上。ネガティブな論調を変えたPR施策とは?

(左から)とろサーモンの村田秀亮、久保田かずのぶ、タレントの都丸紗也華。

創業当初から焼き立てのピザをいち早く届けることに挑戦してきた、ドミノ・ピザ ジャパン。2018年1月18日(木曜)には、注文から30分だったお届け時間を20分に短縮したデリバリーサービス「ミッション20ミニッツ」を開始し、都内で記者発表会を開いた。

「20分でピザが届く」を実証

業界最短時間でアツアツのピザを届ける新サービスにちなみ、発表会には“今一番忙しい芸人”とされる「とろサーモン」の2人が登壇。冒頭で実際にピザを注文し、20分以内にピザが届くかどうかを検証した。スクリーンには残り時間やデリバリー状況(現在地)が表示され、出席者全員がピザの到着を見守った。ピザが届くまでの間はトークショーとフォトセッションを実施。撮影が終わったタイミングでピザが到着し、16分20秒で“ミッションコンプリート”となった。

「ミッション20ミニッツ」は“デリバリーは時間がかかる”という漠然としたイメージと、“30分で配達”という、宅配ピザ業界の常識を打ち破る革新的なサービス。ドミノ・ピザ ジャパンの杉野恵美氏(マーケティング部広告・広報課 課長)は「新奇性と感動体験をPRするため、イベントを企画しました」と語る。「20分」から着想を得て短時間の記者会見を目指し、本件の発表は35分程度に収めた。

発表会は二部構成で、第一部では1月に就任した同社代表取締役社長兼CEOのジョシュ・キリムニック氏のお披露目の場とした。「社長は14歳からドミノ・ピザの店舗クルーとして働いてきた叩き上げ。現場からトップに上り詰めたストーリーはメディアにも刺さると思い、スピーチでは社長の人となりが分かるような話も盛り込みました」。

60媒体と予想を超える数のメディアが出席し、無事に終わったかのようにみえた発表会だったが、終了後に帰社した杉野氏は唖然とした。ネット上で「20分でピザを届ける」という新サービスそのものへ批判が殺到していたのだ。「Yahoo!ニュースのトップに出ていた記事に対するコメントを見て、『これはやばい』とTwitterを開いたところ批判の嵐でした。いわゆる炎上状態です」 …

あと60%

この記事は有料会員限定です。購読お申込みで続きをお読みいただけます。

お得なセットプランへの申込みはこちら

メディアイベント実践ガイド2018 の記事一覧

予算規模とプログラムから考える 「PRイベント」のはじめ方
世界から求められる情報発信の責任 ガイドラインで消費者と企業を守る
「記者会見」の形式にとらわれず インスタグラマー目線でイベント発信
イベント後もニュースを絶やさない 専門家起用でレビュー記事も増加
復興支援で地域の工場にメディア誘致 市民参加型のCSVを取材の場に
記者と夜の皇居をランニング! 体感型企画で新作シューズをPR
インスタグラマー女子に聞く 「撮りたくなる」PRイベントとは
世界から求められる情報発信の責任 ガイドラインで消費者と企業を守る
イベント後の情報拡散にニーズ 知っておきたい「口コミ」ガイドライン
イベント当日がゴールではない!予想外のネット炎上、どう対応する?(この記事です)
NEM問題で説明会を緊急開催 記者の関心に応え、正しい理解を促進
広報会議Topへ戻る

無料で読める「本日の記事」を
メールでお届けします。

メールマガジンに登録する