社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学ぶ連載です。
プルデンシャル生命保険は2017年、創業30周年を迎えた。周年プロジェクトチームは2016年2月に10人で発足したが、同年10月には34人(役員14人、社員20人)に中心メンバーを増員するなど当初の予定よりも大規模なプロジェクトを展開した。
社員の大切なエピソードを共有
2017年10月14日の創業記念日に、新たなコーポレートメッセージ「愛をお預かりする、愛をお届けする。」を策定した同社。今回の30周年プロジェクトでは、このメッセージや同社が大切にしているコアバリューへの理解を深め、社員やその家族が会社を誇りに感じられるようインターナルコミュニケーションの活性化を主軸とした。
その指針となるのが、4つのコアバリューだ。「信頼に値すること」「顧客に焦点をあわせること」「お互いに尊敬しあうこと」「勝つこと」という考え方を大切にしており、広報チームの金子修平氏によると社員は普段の業務の中でも常に「自分の行動がコアバリューに則った行動なのかどうか」を考えているという。
周年プロジェクトで最初に実施したのは、社員が後世に語り継ぎたいエピソードの募集だった。「ライフプランナー」と呼ばれる営業担当者をはじめとする社員から、お客さまとの思い出や社会貢献活動に関するエピソードを募り、全国の拠点から120作品が集まった。
30周年記念サイトでは、社員投票などを経て選ばれた9つのエピソードを抜粋し、内一本は映像化し公開している。
「30年の歴史の中にある社員の貴重な経験を共有することで、改めてライフプランナー制度や企業理念への社内理解を深める機会となりました。サイトで公開した9つのエピソードは一般の方にも分かりやすい内容のものを選び、当社が今後も何を大切にしていくのかという企業姿勢と、どのような価値を提供できるのかをお伝えしています」 …