今回は新年度、やる気に満ちた読者の皆さんを応援する特別企画!「基本を学びたい」新任担当者、「教えたい」マネージャーの皆さん向けに、『広報会議』連載陣14人がおすすめの本をセレクトして紹介します
広報は経営の中核機能になる。企業の発展に欠かせません
広報・マスコミハンドブック(PR手帳)2018年版
広報になったら、まずはこの一冊。メディアの種類や広報用語など広報基礎知識を幅広く網羅していますので入門者には最適です。辞書として使えますが、私のオススメは「調べる」でなく「読む」こと。一つひとつ把握していくと一人前への近道となります。
広報・PRの実務
広報コンサルティング1000社以上に携わった実績を体系的にまとめた一冊。広報を導入する中小企業、広報部門をリニューアルして機能を強化したい大企業の広報担当者のための秘伝の書です。担当者として学ぶべき広報スキルを段階的に紹介しています。
孫子
広報はリリースを完璧に書けること、メディアに幅広い人脈を構築することは不可欠ですが、広報業務が成功するかは最終的に戦略構築力で決まります。この能力を養うためには本書が最適です。私の座右の書で、常に戦略思考を鍛えています。
予期せぬ事態の連続こそ、広報パーソンの日常。楽しんで!
広報・マスコミハンドブック(PR手帳)2018年版
日本PR協会が毎年内容を更新して発行する便利本。テレビ・新聞・雑誌・記者クラブや企業のPR施設などの連絡先、部数といった情報、最新用語の解説、記念日カレンダーに至るまで、広報・PRの実務に役立つ情報をコンパクトにまとめた一冊です。
記者ハンドブック 第13版 新聞用字用語集
記者が記事で使う表現を確認するハンドブックです。プレスリリースや公式コメント、ブログなどで自信を持って言葉を選ぶためにも、身近に置いておきたい一冊。登録商標や言い換え、紛らわしい法令関連用語、略語など、使える豆知識の吸収にも便利。
なぜ経営者は「嘘つき」と言われてしまうのか?
経営者にメディア対応をアドバイスしたり、トップのスピーチ原稿を書いたりする際に知っておきたい経営者の発想と効果的なコミュニケーションの要点をまとめた一冊です。ちょっとした言葉の使い方の違いで大きな差が生まれることを実感してもらえるはず。
誰もが信頼する「普通」の可視化を!PRパーソンの仕事は難しい
枕草子
当時のセレブな女の子の"ブログ"はPRの入門書として参考になります。彼女ならではの着眼点(切り口)、色彩感覚(可視化)、ときめき(インサイト)がステキです。すべてを丸めて"いとをかし"と括る底抜けのポジティブさはまさにPRマインドそのもの。
新装版 企業参謀
「戦略PRとPRの違いは何か?」と聞かれ、いつも私は答えに困ります。何か新しい「テクニック」があるわけではなく、違いがあるとすれば「旧来型のPR」との「考え方」(概念)の違いです。こちらは「旧来型の経営と戦略的経営の違い」が分かる骨太の名著です。
日本テレビ・アップル・MTV・マクドナルド・ミクシィ・世界の医療団で学んだ、「超」仕事術
「PRパーソンができるまで」を綴りました。「転職でキャリアアップしたい」「会社から早く脱出したい」という方には向かないかもしれません。清少納言ほどウィットに富んでおらず、大前研一ほどロジカルではない"普通のPRパーソン"向きのキャリア本です。
組織内外のバランス感覚で勝負。広報の仕事にワクワクしてほしい!
みる わかる 伝える
みたつもり、わかったつもり、伝えたつもり……これでは広報できません。観察力・理解力・伝達力にどう磨きをかけるのか?「伝える」ために必要なこととは何か?日々のプレスリリースやプレゼン資料の見せ方の参考になりました。
情熱がなければ伝わらない! アタッシェ・ドゥ・プレスという仕事
広報の現場ならではの共感するフレーズがたくさん。「経営者のプロ魂を理解した"共犯者"として"代弁者"として、メディアに伝えていく」(161ページから)。この覚悟と情熱に刺激を受けました。
シビックプライド 都市のコミュニケーションをデザインする
愛着や自負はインターナル・ブランディングに必要です。タグラインやサインボードは何のためなのか、そこに込めた想いは?大学ブランディングへと連なる多くの気付きがありました。
広報は企業の代弁者。重い責任とやりがいある仕事
プロパガンダ──広告・政治宣伝のからくりを見抜く
タイトルから仰々しい本のように見えますが、内容は、広報に携わる者なら知っておきたい知識・教養のオンパレード。人はなぜ知らず知らずのうちに、企業が発信するメッセージを受け入れ、染まってしまうのか。具体例が豊富なので、基本から勉強できます。
群集心理
群衆は、どのように気持ちが変化していくのか。その原因はどこにあるのかを解説した本です。広報が発信したメッセージが思い通りに伝わらないときや企業批判が殺到したとき、その理由が企業側にあるのか、消費者側にあるのかを分析する際に参考になります。
広報室沈黙す
保険会社で発生した実例をモデルにした、広報部門が主役の小説です。今でこそ、不祥事が起きたときに広報に消極的な会社は減りつつありますが、現実には、経営者の本音は変わっていません。いざという時に広報部門が置かれる立ち位置や心理状況を学べます。