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専門メディアの現場から

食育やフードロス削減に注目 老舗専門紙「日本食糧新聞」

日本食糧新聞社『日本食糧新聞』

業界ごとに存在する数多くの専門メディア。広報担当者にとっては、メディア対応の登龍門となることも多いでしょう。その編集方針やヒット企画、注力テーマを聞き、関係構築のヒントを探ります。

『日本食糧新聞』編集部DATA
  • 部数:9万2500部
  • 発行:隔日刊(月・水・金)
  • 定価:年間6万1764円(税別)
  • 創刊:1943年、当時の農林省外郭団体中央食糧協力会の広報紙として創刊。以来、食品総合専門紙として業界の行政、経営、人、商品をいち早く報道。
  • 形態:ブランケット判、平均16ページ
  • 読者業種別構成比:
  • 『日本食糧新聞』は2018年に創刊75周年を迎えた食品業界の老舗専門紙だ。食品メーカー、卸売&小売業など食品に携わる人々を読者対象とする。競合紙である『食品新聞』『食品産業新聞』と比較すると、最も歴史が長く、農林省(当時)外郭団体の広報紙としてスタートした出自から官庁取材に強いという特徴も持つ。

    昨今、紙面で目立つのが社会潮流と連動する話題だ。そのひとつが、食そのものや食生活についての知識を深める「食育」のトピック。2017年12月18日付1面のトップ記事は「小中学校、『食育の場』に出前授業が人気」。

    日本水産が小学校に社員などを派遣する魚の調理方法などの出張授業や、おやつを通じて正しい食習慣と自己管理能力を学ぶカルビーの「スナックスクール」など各社がCSR活動の一環として取り組むケースが増えてきた。味の素は「だし・うま味の味覚教室」に複数の報道機関を招き取材会を催した。

    マルコメも味噌汁づくりワークショップなどの出前授業を実施し、同日付記事で杉並区立馬橋小学校での様子を写真入りで紹介した。これは、担当記者がマルコメ側に働きかけて実現した成果である。学校側も生徒の顔が写らないことを条件に撮影に協力した。「普段なかなか入れない教育機関で取材・撮影ができるのは魅力的」と編集長の川崎博之氏は語る。

    ほかにも取引先の現場で取材の機会をコーディネートしてくれたケースも印象に残っている。給食サービス事業のエームサービスは11月24日の「和食の日」に、同社が業務を請け負う取引先の社員食堂から和食文化を発信するイベントを実施した。「自社クライアントの現場で撮影機会を作るのは手間がかかるでしょうが、メディアにはありがたいです」 …

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