社史や理念、事業の意義を見直す機会となる周年をどのように迎えるか。長寿企業から学ぶ連載です。
富士通グループで、クラウドサービスやアウトソーシングサービスなどを手がける富士通エフ・アイ・ピーは、2017年に40周年を迎えた。プロジェクトメンバーは部署や年次を超えた40人の社員で構成されており、会社としても大規模なプロジェクトとなっている。
デジタルサービス推進グループ 総合企画室長の田中秀明氏は今回の周年プロジェクトについて、「モチベーションの高い企業風土づくり」「会社としての一体感の醸成とコミュニケーションの活性化」「40周年を機に新たに始めた取り組みにより技術力向上やビジネス拡大につなげる」の3つを大きな目標に掲げたと話す。
ファミリーフェスタに1000人参加
同社では今回「ともに創ろう、次につなげる40周年」をスローガンに、主にインターナルコミュニケーションを主軸とした周年事業を実施した。そのメインイベントとなったのが、11月に幕張メッセで開催した「FUJITSU FIP Family Festa(富士通エフ・アイ・ピー ファミリーフェスタ)」。本社地区を中心に社員とその家族を含め1000人以上が参加した。運動会をベースとし、40周年にちなんだクイズなどのレクリエーションを取り入れた会場内のブースでは、全国の支社やCSR活動を紹介する場などを設けた。
今回、家族参加型のイベントを企画した理由について、人材開発部の川尻雅之氏は次のように語る。「社員だけならいつでも集まることはできる。周年の節目だからこそ社員の家族との交流を通じて、社員同士のコミュニケーションの活性化にもつながりました」。
ファミリーフェスタのほかにも「FIPファミリーデー」を7月に開催。社員の子どもが職場を見学し事業内容に触れることで、「社員同士のつながり」だけでなく「未来へのつながり」も意識した …