経営者の「プレゼン力」を診断。声・表情・身振り・ファッションといった視点から毎号、分析します。
水口貴文社長のようにプレゼンで素敵な笑顔を絶やさないトップは珍しい。笑顔で聴き手は安心し、話し手も前向きになる。しかし、トップの90%は笑顔がないのが現実だ。笑おうとしてもそう見えないのだ。その点、水口社長は「笑顔」という天性の武器を持っている。
さらに優しさと気遣いを見せる場面からも人柄を感じさせた。デジタル戦略本部の濱野努本部長と壇上で入れ替わる際には、緊張の面持ちを察して肩をポンと叩いて送り出す。質疑応答でも、スムーズにマイクを手渡せるよう配慮していた。
「コーヒーはいかがでしたか?ウィローブレンドがお好きだった方はどれくらいいらっしゃいますか?」。コーヒースペシャリストによるテイスティング直後のプレゼン冒頭、水口社長は挙手を求めながらにこやかに質問した。硬い空気がほぐれていく。聴衆との垣根を取り払う有効なテクニックだ ...
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