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ある広報人の告白

ブランドコミュニケーションで日立グループの変革を後押ししたい

日立製作所 平野泰男

様々な領域で活躍中の広報パーソンに、転機となったエピソードや仕事における信条、若手へのメッセージなどを伺います。

日立製作所 ブランド・コミュニケーション 本部長
平野泰男(ひらの・やすお)

1965年生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業後、1988年日立製作所入社。宣伝部、広報部、秘書室を経て、2008年から電機グループ交通システム事業部で英国の高速鉄道プロジェクトに携わる。2013年からブランド・コミュニケーション本部グループブランド戦略部長として、日立グループのブランド戦略に従事。2017年10月、同部のほか広報・IR部、宣伝部、デジタルコミュニケーション部を傘下に置くブランド・コミュニケーション本部長に就任。

国内外に800社超、約30万人の従業員を抱える日立グループのブランドコミュニケーションを担う平野泰男氏に、仕事の面白さや信条について伺いました。

事業部門からブランド担当へ

──ブランド戦略とはどんな仕事ですか。

簡潔に言うと、ブランドコミュニケーションを通じて日立グループの企業価値を高める仕事です。グローバル化の一環で海外企業のM&Aを進める中で、異なる歴史や価値観を持つ会社が新たに日立グループに加わっています。グループが一体となって成長していくためには、こうした企業の従業員も日立の理念やビジョンをよく理解し、行動に落とし込んでいくことが重要です。また、日立ブランドの使い方を、グローバルに適切に管理することも大切です。

2013年からグループブランド戦略に携わっていますが、それまでの5年間は事業部で、英国での高速鉄道事業の立ち上げに奔走していました。当時は「ブランドで受注できるわけではない」と冷めた見方もしていたのですが、異動してからその重要性を徐々に実感するようになりました。事業とブランドは車の両輪です。強い事業あっての強いブランドですが、一方で、ブランドコミュニケーションで企業の変革をリードできればとも考えています。

──最近の取り組みを教えてください。

日立グループ・アイデンティティをテーマにしたムービー「I am Hitachi」を作成しました。このアイデンティティを体現した活動を表彰する「社長ブランド表彰」のグランプリ受賞者から世界各地域の6人を選び、彼ら、彼女らの仕事とメッセージを通して日立人としてあるべき姿を伝えるものです。国内グループだけでなく海外からも好評で、YouTubeでも公開しています。

企画段階では海外スタッフからも様々な意見が出され、世界一周撮影ツアーを行ったため、撮影スケジュールの調整にも苦労がありました。アイデアを通すためには各種調整が必要ですし、国内外のスタッフに協力を仰がなければなりません ...

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