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身近な幸せが時代にマッチ 「暮らし系」読者の心をつかむ『リンネル』

宝島社『リンネル』

報道対応を担当するPRパーソンにとって、気になるのがメディアの裏側。企業取材のスタンスや、プロデューサーや編集長の考えに迫ります。

宝島社『リンネル』

    【基本情報】
    発売 毎月20日
    部数 234,255部(日本ABC協会調べ。2016年7~12月の月間平均販売部数)
    創刊 2010年10月
    制作体制 編集部は12人体制。全員で、『リンネル』本誌と公式Instagram、通販サイト「kuraline」のコンテンツづくりを担当している。

    定番企画

    (1)リンネル男子会

    (2)LaLa Sewing(香田あおいさんの手作り服)

    (3)家事効率化計画

    反響の大きかった企画

    (1)北欧でみつけた服・雑貨・暮らし

    (2)暮らしの道具大賞

    (3)おしゃれさんの冬の素敵な装いスナップ

"心地よい暮らしと装い"をコンセプトに、日々を丁寧に暮らす楽しさを提案する『リンネル』(宝島社)。10~60代まで幅広い年代の読者から支持されていることが特徴だ。2016年下半期の女性誌・販売部数ランキング(日本ABC協会)では、堂々の第2位にランクイン。雑誌離れが叫ばれる中、同誌の販売部数は前年比143.3%と驚異の伸び率を示している。

読者のストーリーを大切に

リンネルは2008年にムックとして誕生した。スローライフがブームになりつつあった頃で、当時はそんな暮らしぶりに関心の高い人たちを対象にした、衣食住の「食」と「住」を中心に発信するメディアが多かった。編集長の西山千香子氏が「丁寧な暮らしをしたい」人たちの私生活を覗いてみると、ファッションにも特有のこだわりがあることに気づく。コットンやリネンといった天然素材を好み、カジュアルな洋服を自分らしく着こなす。編集部は彼女らを「暮らし系」と命名した。

ムックは流行りを反映しやすい一方で「売れなければそこで終わり」という側面がある。4万5000部からスタートしたリンネルは、毎号着実に販売部数を伸ばし、ムック10号目には20万部にまで成長。暮らし系という市場の可能性を確信し、2010年10月、月刊化に踏み切った。

西山氏はこのジャンルが確立していった背景に、当時の景気が密接に関わっていると分析する。

「月刊化当時はリーマン・ショック後で、景気が低迷する中で『身近なものや人を大切にすることが本当の豊かさなのではないか』という考え方が浸透してきました。食の安全やオーガニックなものにも注目が集まっていました。一方、女性は仕事も家事も子育てもあって目まぐるしい。力を抜いたって、自分らしさを大切にすればおしゃれも楽しめるというメッセージが、時代にフィットしたように思います」。

誌面は、写真を大きく使ったビジュアルでの訴求と、テキストで商品の良さをしっかり伝えていくページとのメリハリをつけた構成 ...

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