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Pick Up!(PR)

広告換算値に代わるスタンダードへ PR効果測定の新モデル「レピュテーションマトリックス」

電通パブリックリレーションズ

電通パブリックリレーションズは7月、PR活動の効果測定・分析モデル「レピュテーションマトリックス」を使ったサービスの提供を開始した。新たな効果測定モデルに込めた狙いを聞いた。

露出量を示す中央の「リーチポイント(RP)」のほか、「質」を表す6つの調査から、PR活動の目的ごとに組み合わせてレポートする。

レピュテーションマトリックスは、情報露出の「量」とレピュテーション(評判)の「質」の両面から効果を割り出す測定・分析モデル。PR活動のゴール設定に合わせ、各種調査の中から選択・カスタマイズすることで、施策の評価や戦術の見直しなどに役立てることができる。

最大の特徴といえるのが、ニュースメディアによる報道とソーシャルメディア上の書き込みによる露出量を、同一の指標のもとに測定・比較できること。情報を受け取ることが可能な延べ人数をもとに算出する独自の「リーチポイント(RP)」がその指標だ。ソーシャルリスニングを行う企業は増えているが、これまでメディア報道とは切り離して分析・評価されてきた。

このRPのほか、ソーシャルリスニングや報道状況分析など6つの調査手法を必要に応じて組み合わせる。主に自社の評判を調べたい場合はソーシャルリスニングとRP、特定層への認知や理解度を調べたい場合は、ターゲット調査とRPといった具合だ。

レピュテーションマトリックスを利用したA社の感想を見てみよう。評判にフォーカスしたレポートについては、「ソーシャルメディア上の意見がどのように拡散されているかが可視化されている」「ポジ、ネガの反応をタイムリーに把握できるため、事後の対策が練りやすい」など、分かりやすさや使いやすさが高く評価された。

レポートでは、報道の広がり方やソーシャルメディア上の声など、PRの「量」と「質」を把握しやすいよう工夫されている。

なぜ「脱・広告換算」なのか

今回の発表にあたって、PR効果測定の「脱・広告換算」を前面に掲げたことも大きなポイント。「広告換算値はコミュニケーションの価値ではない」(バルセロナ原則より)との考えが海外で定着する中で、国内のリーディングカンパニーとしてあえて打ち出した。同社でも、広告換算に代わる指標についてクライアントから相談を受けるケースが増えていた。先述のA社も「広告換算しか指標がないことにこれまで疑問を持っていた」と新指標に高い関心を示したという。

電通PRの畔柳一典社長は、広告換算に頼らないKPIの意味を次のように語る。「成果を示すことが難しいとされがちなPR活動に対する疑念を払拭し、自社はもとより業界への信頼性を高めたいとの考えがあります。有効なKPIがあると、我々としてはそれに対するコミットメントがより求められます。クライアントの信頼を得るためには、こうして提案のレベルを高めることが欠かせないと考えています」。

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