経営者の「プレゼン力」を診断。声・表情・身振り・ファッションといった視点から毎号、分析します。
登壇したファミリーマート(以下、ファミマ)の澤田貴司社長は、まるで別人だった。ギラリと光る目。鍛え上げられた肉体。熱苦しいほどのパッション。前職の経営支援サービス会社・リヴァンプでは、感情を押し殺していた印象が強い。澤田社長を変えたのは、何か。
2016年9月、澤田氏はファミマ社長に就任。経営者としてのキャリアで初となる事業会社トップだ。店舗数でみると1位セブン-イレブン、2位ファミマ、3位ローソンの大手3社がしのぎを削る三国志さながらの群雄割拠。しかし、長年セブンを率いたカリスマ・鈴木敏文氏、かつての盟友・ローソンの玉塚元一氏、さらにファミマの顔だった上田準二氏が相次いで退任。この激動の中、業界2位の舵取りを託された澤田社長。この状況で奮い立たないトップはいない。
その気合はプレゼンにも表れていた。冒頭からトップギアの澤田社長、「格好よく話そう」とは微塵も思っていない ...
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